2014/08/13
憧れの五能線(その13)…八郎潟・男鹿半島入道崎
深浦で『リゾートしらかみ』を降り、今度はバスで男鹿半島に向かいます。目的地は今回のツアー最後の岬、入道岬です。
観光バスは深浦から国道101号線を南下していきます。深浦を出てまもなく県境を越えて秋田県に入りました。車窓の左側にはずっと世界遺産・白神山地の山々が見えています。“白神”の名前の通り、神々しい感じの山々で、遠くから見るだけですが、落葉樹と思しき木々が鬱蒼と生い茂り、緑豊かで、さすがに世界遺産って感じがします。素晴らしい!
男鹿半島は、秋田県西部にある日本海に突き出た半島です。男鹿半島の西部に男鹿三山と呼ばれる山々、また中央部に寒風山が聳えています。また、半島の南東部の海岸を中心に断崖が続いています。半島の付け根にあるのが大規模な干拓で有名な八郎潟です。
かつて寒風山は海中に浮かぶ活火山の島でした。しかしながら火山の活動(山体の成長)とともに北側から米代川、南側から雄物川による土砂堆積によって2本の砂州が伸びて陸続きの島(半島)となり、中心部が取り残されて汽水湖である八郎潟になりました。
この八郎潟はかつては琵琶湖に次ぐ日本第2位の面積を誇る大きな湖だったのですが、平均の水深が1.5メートルほどと浅かったため、戦後、食糧増産を目的として20年の歳月をかけた大干拓工事によって大部分の水域が陸地化されたことで知られています。干拓工事によってできあがった土地には1967年(昭和42年)から全国から公募された入植者が入植し、そこに一大コメの産地が出来上がる予定であったのですが、最終的には、政府の減反政策によって失敗した問題プロジェクトという見方も現在ではあります。
今回、バスでその八郎潟を眺めたのですが、かつて琵琶湖に次ぐ日本第2位の面積の湖だったいうだけあって、とにかく広大な土地(水田)でした。地球温暖化と世界的な人口の爆発的な増加により、近い将来、世界的な食糧危機の時代がやって来ると言われています。先ほど、八郎潟は失敗した問題プロジェクトという見方があると書きましたが、もしかしたら、この八郎潟は、将来、日本を救う救世主になるかもしれないな(明治維新以降、屯田兵の皆さんが苦労に苦労を重ねて開墾した北海道の大地とともに)…と、その広大な農地を車窓で眺めながら、私は思ったりしました。
入道崎(北緯40度00分、東経139度42分)は男鹿半島の北西端にある海食崖の岬です。海食崖とは、波の浸食作用によってできた海岸の崖のことで、入道崎はまさに寒風山から流れ出た溶岩が、日本海の荒波に浸食されて形成された地形ってことのようです。岬の付近には海岸段丘が発達しており、日本海の荒波の波食によって築かれ、落差30mもある荒々しい海岸線を見せています。対称的にその海岸段丘の上には穏やかな草原が広がっています。
入道崎は男鹿国定公園の一角で、ここから八望台にかけては海岸線に沿って急勾配の道路が連続していて、リアス式海岸に近いような形になっています。また、1898年(明治31年)に建造された入道埼灯台があり、白黒対称の縞模様が一際目を引く岬のシンボルとなっています。今回、大間崎、竜飛岬、入道崎と東北地方にある3つの岬を巡ってきましたが、この入道崎も、灯台以外、周囲にはなぁ~んにも目だった施設はありません。ただ、自然環境には恵まれているらしく、岬からの夕陽が抜群に美しいということで、日本の夕陽百選にも選ばれているようです。
先ほど、入道崎には灯台以外、周囲になぁ~んにも目だった施設はないと書きましたが、入道崎にはドンピシャ北緯40度の線が通っていて、それを示すモニュメントが建っています。北緯40度線ですが、アメリカ合衆国だとペンシルベニア州フィラデルフィアを通っているそうです。
そうそう、秋田県男鹿半島と言えば「ナマハゲ」です。入道崎にあるお土産物屋さんの店頭に「ナマハゲ」が飾られていました。また、入道崎からの帰路、ちょうど男鹿半島を出るあたりにもデッカイ「ナマハゲ」がいました(^^)d
入道崎見学後は男鹿半島の付け根にある秋田市の秋田駅から秋田新幹線に乗って帰れるのかな?…と期待したのですが、そこは大人の事情とやらで、秋田自動車道を使って東北地方の中央分水界にあたる奥羽山脈の高い山々をトンネルで抜けて、岩手県の北上駅(東北新幹線で盛岡駅の1駅東京寄りの駅)に出て、そこで東北新幹線『やまびこ』に乗り換え、大宮に戻ってきました。
観光バスは深浦から国道101号線を南下していきます。深浦を出てまもなく県境を越えて秋田県に入りました。車窓の左側にはずっと世界遺産・白神山地の山々が見えています。“白神”の名前の通り、神々しい感じの山々で、遠くから見るだけですが、落葉樹と思しき木々が鬱蒼と生い茂り、緑豊かで、さすがに世界遺産って感じがします。素晴らしい!
男鹿半島は、秋田県西部にある日本海に突き出た半島です。男鹿半島の西部に男鹿三山と呼ばれる山々、また中央部に寒風山が聳えています。また、半島の南東部の海岸を中心に断崖が続いています。半島の付け根にあるのが大規模な干拓で有名な八郎潟です。
かつて寒風山は海中に浮かぶ活火山の島でした。しかしながら火山の活動(山体の成長)とともに北側から米代川、南側から雄物川による土砂堆積によって2本の砂州が伸びて陸続きの島(半島)となり、中心部が取り残されて汽水湖である八郎潟になりました。
この八郎潟はかつては琵琶湖に次ぐ日本第2位の面積を誇る大きな湖だったのですが、平均の水深が1.5メートルほどと浅かったため、戦後、食糧増産を目的として20年の歳月をかけた大干拓工事によって大部分の水域が陸地化されたことで知られています。干拓工事によってできあがった土地には1967年(昭和42年)から全国から公募された入植者が入植し、そこに一大コメの産地が出来上がる予定であったのですが、最終的には、政府の減反政策によって失敗した問題プロジェクトという見方も現在ではあります。
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今回、バスでその八郎潟を眺めたのですが、かつて琵琶湖に次ぐ日本第2位の面積の湖だったいうだけあって、とにかく広大な土地(水田)でした。地球温暖化と世界的な人口の爆発的な増加により、近い将来、世界的な食糧危機の時代がやって来ると言われています。先ほど、八郎潟は失敗した問題プロジェクトという見方があると書きましたが、もしかしたら、この八郎潟は、将来、日本を救う救世主になるかもしれないな(明治維新以降、屯田兵の皆さんが苦労に苦労を重ねて開墾した北海道の大地とともに)…と、その広大な農地を車窓で眺めながら、私は思ったりしました。
入道崎(北緯40度00分、東経139度42分)は男鹿半島の北西端にある海食崖の岬です。海食崖とは、波の浸食作用によってできた海岸の崖のことで、入道崎はまさに寒風山から流れ出た溶岩が、日本海の荒波に浸食されて形成された地形ってことのようです。岬の付近には海岸段丘が発達しており、日本海の荒波の波食によって築かれ、落差30mもある荒々しい海岸線を見せています。対称的にその海岸段丘の上には穏やかな草原が広がっています。
入道崎は男鹿国定公園の一角で、ここから八望台にかけては海岸線に沿って急勾配の道路が連続していて、リアス式海岸に近いような形になっています。また、1898年(明治31年)に建造された入道埼灯台があり、白黒対称の縞模様が一際目を引く岬のシンボルとなっています。今回、大間崎、竜飛岬、入道崎と東北地方にある3つの岬を巡ってきましたが、この入道崎も、灯台以外、周囲にはなぁ~んにも目だった施設はありません。ただ、自然環境には恵まれているらしく、岬からの夕陽が抜群に美しいということで、日本の夕陽百選にも選ばれているようです。
先ほど、入道崎には灯台以外、周囲になぁ~んにも目だった施設はないと書きましたが、入道崎にはドンピシャ北緯40度の線が通っていて、それを示すモニュメントが建っています。北緯40度線ですが、アメリカ合衆国だとペンシルベニア州フィラデルフィアを通っているそうです。
そうそう、秋田県男鹿半島と言えば「ナマハゲ」です。入道崎にあるお土産物屋さんの店頭に「ナマハゲ」が飾られていました。また、入道崎からの帰路、ちょうど男鹿半島を出るあたりにもデッカイ「ナマハゲ」がいました(^^)d
入道崎見学後は男鹿半島の付け根にある秋田市の秋田駅から秋田新幹線に乗って帰れるのかな?…と期待したのですが、そこは大人の事情とやらで、秋田自動車道を使って東北地方の中央分水界にあたる奥羽山脈の高い山々をトンネルで抜けて、岩手県の北上駅(東北新幹線で盛岡駅の1駅東京寄りの駅)に出て、そこで東北新幹線『やまびこ』に乗り換え、大宮に戻ってきました。
執筆者
株式会社ハレックス
前代表取締役社長
越智正昭
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