2015/12/16
なごみーず
私がこのところ“追っかけ”のように何度かコンサートを聴きに行っているアーティストがあります。それが『なごみーず』。
『なごみーず』とは私の世代には懐かしい元かぐや姫、風の伊勢正三さんと、「学生街の喫茶店」で有名な元GAROの大野真澄さん、そして太田裕美さんの3人で結成されたユニット。今年で結成9年目になるのだとか。大野真澄さんが「GAROは5年で解散した」と言えば、伊勢正三さんは「かぐや姫は3年で解散した。なので、もう我々は元◯◯じゃあなくって、『なごみーず』の大野真澄とか伊勢正三と言ったほうがいいんじゃないの」とステージ上で言うくらいです(笑)。
この3人、意外な組み合わせのように思えますが、その違った個性の組み合わせがとってもいいんです。昔の自身のヒット曲であっても、アコースティックサウンドとコーラスが付いて、素晴らしい化学反応を起こして新しい世界『なごみーずバージョン』を産み出しています。そして、この『なごみーずバージョン』が中年のオジサンの耳には実に心地よく入ってくるのです。
それと、仲の良さが観ている観客にも伝わってくるほど。曲の合間のトークなど、その仲の良さがほのぼのとした雰囲気を醸し出して、まさに『なごみーず』の名称がピッタリって感じの癒されて元気を貰えたコンサートでした。
最近聴きに行ったコンサートも、客席はまさに私の世代、50歳台後半の人ばかりって感じでした。GARO、かぐや姫、太田裕美さんといえば私が高校生から大学生といった青春真っ盛りの時代に大活躍した人達ですからね。私の席の周りもそうした同世代の人達ばかり、それも1人で聴きにきたオッサンばかり(笑)で、そこで初めて会った人達なのに、なんとはなしに会話が始まり、以前からの知り合いのように開演前から当時の思出話に花が咲きました。
“アコースティックサウンド”と称するだけに、楽器も伊勢正三さんと大野真澄さんの生ギター2本と、太田裕美さんのピアノ(あとは細井豊さんのキーボードだけ)。自分達で演奏し、そして歌います。ドラムスもエレキギターもベースすらもなく、かつてのフォークソングそのままって感じです。
もちろん演じた楽曲も私達には懐かしい曲ばかり。
先日聴きに行ったコンサートは、GAROの「地球はメリーゴーランド」で始まり、2曲目は太田裕美さんの「さらばシベリア鉄道」、3曲目は伊勢正三さん作詞作曲で風の名曲「海岸通」。ここまででもう鳥肌総立ちです。
私は学生時代、フォークソンググループに属していたのですが、風のコピーはよくやっていました。私にとって伊勢正三さんは憧れで、「海岸通」はよく演奏しました。それにしても伊勢正三さん、ギター上手すぎです。おそらくフォークソング界で一番上手いのではないでしょうか。学生時代、真似をしようと一生懸命練習したのですが、“なんちゃって”が関の山でした。今はさらに円熟味が増して、私に言わせれば神の領域です。エレキでもないのにスチール弦のフォークギターであそこまで演奏できるものなのか…(@_@)。
伊勢正三さんは一度喉の病気をして声が出なくなった時があり、それ以来歌い方がガラッと変わったのですが(高音部が苦しそうに声を出す感じに)、喉の調子が戻ってきたのでしょうか、この日の歌の感じは高音部の伸びやかさが戻り、ほとんど昔のような感じに戻ってきていました。それが嬉しかったです。
そして太田裕美さん。私より1学年上ですから、御年60歳。還暦です。でも、とてもとてもそんな感じに見えません。1歳年下の私から見ても可愛くて、しかも活き活きとしてエネルギッシュ。学生時代、私は下宿の壁に太田裕美さんのポスターを貼っていたのですが、今でもあのポスターのまんま…って感じです(んな筈はないのでしょうが、印象はそのまんまです)。
太田裕美さんは、ソロとしての1曲目に、私の大好きな「さらばシベリア鉄道」を持ってきてくれました。最初の3曲は曲名の紹介もなく、次々と演奏されたのですが、イントロを聴いただけで「ウワッ!」って唸っちゃいました。思わず涙腺が弛みそうでした(^^;
その後も懐かしい曲目ばかりが並びます。
大野真澄さんが作詞してあおい輝彦さんが歌った大ヒット曲「あなただけを」、
太田裕美さんのデビュー曲「雨だれ」、
そして「君と歩いた青春」。この「君と歩いた青春」は伊勢正三さんの作詞作曲で、太田裕美さんはこの楽曲を30年以上もどのコンサートでも大切に歌い続けているのだとか。
同じく伊勢正三さんが作詞作曲してイルカさんが歌って大ヒットした「なごり雪」、そして「22才の別れ」、
荒木一郎さんが作詞作曲した1966年の大ヒット曲「空に星があるように」の“なごみーずバージョン”…、
大野真澄さんと太田裕美さんは最近のご自身の楽曲も歌われたのですが、中でも太田裕美さんが2011年の夏に出された最新の楽曲「金平糖」は秀逸でした。この楽曲をレコーディングしたのは2011年3月10日、あの東日本大震災の起きる前日のことだったそうです。太田裕美さんの作詞作曲なのですが、その歌詞はまさに東日本大震災の被災者の方々に向けたかのような楽曲になっていて、ご自分でも衝撃を受けたそうです。なので、太田裕美さんはこの曲を引っ提げて、被災者を元気づける慰問のコンサートで被災地を回る活動を今も続けているのだそうです。NHKの「みんなのうた」でも取り上げられたのだとか。とにかく秀逸です。
途中休憩なしの約2時間のコンサートでしたが、その最後の曲は、ご存知、名曲「木綿のハンカチーフ」。場内総立ちの手拍子を受けて歌う太田裕美さんは大ヒットしたあの当時のまんまでした(^o^)
で、アンコール。なんと4曲!(@_@)
大野真澄さんはGAROの最大のヒット曲「学生街の喫茶店」。GAROと言えばこの曲です。
太田裕美さんは「九月の雨」
そして、伊勢正三さんは「ささやかなこの人生」…風の名曲中の名曲です。
あれっ!? ◯◯はやらないのかな?…と思った楽曲ばかりをアンコールにドドッと最後に固めて持ってきて、観客の皆さんの満足度を一気に向上させる作戦なのでしょうか。伊勢正三さんが「ささやかなこの人生」を歌った時は、欲求不満が一気に解消されたかのように、再び場内総立ちとなっての手拍子でした。
これで終わったかな…と思ったら、一息ついた後、さらに場内のアンコールの声に応えて、「ママはフォークシンガーだった」を…。この楽曲はドクター北山修さん作詞、長谷川きよしさん作曲で25年近く前に作られた楽曲なのですが、まさに『なごみーず』にピッタリの楽曲です。『なごみーず』のテーマ曲と言ってもいいくらい。
この楽曲を常識を覆す4曲というアンコールの一番最後に持ってきたのも、最初からの作戦でしょうね。3人それぞれの大ヒット曲3曲でさんざん盛り上がった後に、食後のデザートのようにしっとりとした感じのこの曲を持ってきて、とても素晴らしい余韻を残して、コンサートは終了しました。
『なごみーず』は今年で結成11年、既に全国津々浦々200回以上もコンサートを行っているので、完成度も高く、私達の世代にとっては耳に馴染みのある楽曲ばかりなので、満足度は半端なく高いです。一番最初に書きましたが、私的にはここ数年で聴きに行ったコンサートの中でナンバーワンですね(^^)d
私と同世代の皆さん、お近くで開催される時は、ぜひ聴きに行かれることをお勧めします。我々の世代なら絶対に満足します。間違いない!(^-^)v
『なごみーず』とは私の世代には懐かしい元かぐや姫、風の伊勢正三さんと、「学生街の喫茶店」で有名な元GAROの大野真澄さん、そして太田裕美さんの3人で結成されたユニット。今年で結成9年目になるのだとか。大野真澄さんが「GAROは5年で解散した」と言えば、伊勢正三さんは「かぐや姫は3年で解散した。なので、もう我々は元◯◯じゃあなくって、『なごみーず』の大野真澄とか伊勢正三と言ったほうがいいんじゃないの」とステージ上で言うくらいです(笑)。
この3人、意外な組み合わせのように思えますが、その違った個性の組み合わせがとってもいいんです。昔の自身のヒット曲であっても、アコースティックサウンドとコーラスが付いて、素晴らしい化学反応を起こして新しい世界『なごみーずバージョン』を産み出しています。そして、この『なごみーずバージョン』が中年のオジサンの耳には実に心地よく入ってくるのです。
それと、仲の良さが観ている観客にも伝わってくるほど。曲の合間のトークなど、その仲の良さがほのぼのとした雰囲気を醸し出して、まさに『なごみーず』の名称がピッタリって感じの癒されて元気を貰えたコンサートでした。
最近聴きに行ったコンサートも、客席はまさに私の世代、50歳台後半の人ばかりって感じでした。GARO、かぐや姫、太田裕美さんといえば私が高校生から大学生といった青春真っ盛りの時代に大活躍した人達ですからね。私の席の周りもそうした同世代の人達ばかり、それも1人で聴きにきたオッサンばかり(笑)で、そこで初めて会った人達なのに、なんとはなしに会話が始まり、以前からの知り合いのように開演前から当時の思出話に花が咲きました。
“アコースティックサウンド”と称するだけに、楽器も伊勢正三さんと大野真澄さんの生ギター2本と、太田裕美さんのピアノ(あとは細井豊さんのキーボードだけ)。自分達で演奏し、そして歌います。ドラムスもエレキギターもベースすらもなく、かつてのフォークソングそのままって感じです。
もちろん演じた楽曲も私達には懐かしい曲ばかり。
先日聴きに行ったコンサートは、GAROの「地球はメリーゴーランド」で始まり、2曲目は太田裕美さんの「さらばシベリア鉄道」、3曲目は伊勢正三さん作詞作曲で風の名曲「海岸通」。ここまででもう鳥肌総立ちです。
私は学生時代、フォークソンググループに属していたのですが、風のコピーはよくやっていました。私にとって伊勢正三さんは憧れで、「海岸通」はよく演奏しました。それにしても伊勢正三さん、ギター上手すぎです。おそらくフォークソング界で一番上手いのではないでしょうか。学生時代、真似をしようと一生懸命練習したのですが、“なんちゃって”が関の山でした。今はさらに円熟味が増して、私に言わせれば神の領域です。エレキでもないのにスチール弦のフォークギターであそこまで演奏できるものなのか…(@_@)。
伊勢正三さんは一度喉の病気をして声が出なくなった時があり、それ以来歌い方がガラッと変わったのですが(高音部が苦しそうに声を出す感じに)、喉の調子が戻ってきたのでしょうか、この日の歌の感じは高音部の伸びやかさが戻り、ほとんど昔のような感じに戻ってきていました。それが嬉しかったです。
そして太田裕美さん。私より1学年上ですから、御年60歳。還暦です。でも、とてもとてもそんな感じに見えません。1歳年下の私から見ても可愛くて、しかも活き活きとしてエネルギッシュ。学生時代、私は下宿の壁に太田裕美さんのポスターを貼っていたのですが、今でもあのポスターのまんま…って感じです(んな筈はないのでしょうが、印象はそのまんまです)。
太田裕美さんは、ソロとしての1曲目に、私の大好きな「さらばシベリア鉄道」を持ってきてくれました。最初の3曲は曲名の紹介もなく、次々と演奏されたのですが、イントロを聴いただけで「ウワッ!」って唸っちゃいました。思わず涙腺が弛みそうでした(^^;
その後も懐かしい曲目ばかりが並びます。
大野真澄さんが作詞してあおい輝彦さんが歌った大ヒット曲「あなただけを」、
太田裕美さんのデビュー曲「雨だれ」、
そして「君と歩いた青春」。この「君と歩いた青春」は伊勢正三さんの作詞作曲で、太田裕美さんはこの楽曲を30年以上もどのコンサートでも大切に歌い続けているのだとか。
同じく伊勢正三さんが作詞作曲してイルカさんが歌って大ヒットした「なごり雪」、そして「22才の別れ」、
荒木一郎さんが作詞作曲した1966年の大ヒット曲「空に星があるように」の“なごみーずバージョン”…、
大野真澄さんと太田裕美さんは最近のご自身の楽曲も歌われたのですが、中でも太田裕美さんが2011年の夏に出された最新の楽曲「金平糖」は秀逸でした。この楽曲をレコーディングしたのは2011年3月10日、あの東日本大震災の起きる前日のことだったそうです。太田裕美さんの作詞作曲なのですが、その歌詞はまさに東日本大震災の被災者の方々に向けたかのような楽曲になっていて、ご自分でも衝撃を受けたそうです。なので、太田裕美さんはこの曲を引っ提げて、被災者を元気づける慰問のコンサートで被災地を回る活動を今も続けているのだそうです。NHKの「みんなのうた」でも取り上げられたのだとか。とにかく秀逸です。
途中休憩なしの約2時間のコンサートでしたが、その最後の曲は、ご存知、名曲「木綿のハンカチーフ」。場内総立ちの手拍子を受けて歌う太田裕美さんは大ヒットしたあの当時のまんまでした(^o^)
で、アンコール。なんと4曲!(@_@)
大野真澄さんはGAROの最大のヒット曲「学生街の喫茶店」。GAROと言えばこの曲です。
太田裕美さんは「九月の雨」
そして、伊勢正三さんは「ささやかなこの人生」…風の名曲中の名曲です。
あれっ!? ◯◯はやらないのかな?…と思った楽曲ばかりをアンコールにドドッと最後に固めて持ってきて、観客の皆さんの満足度を一気に向上させる作戦なのでしょうか。伊勢正三さんが「ささやかなこの人生」を歌った時は、欲求不満が一気に解消されたかのように、再び場内総立ちとなっての手拍子でした。
これで終わったかな…と思ったら、一息ついた後、さらに場内のアンコールの声に応えて、「ママはフォークシンガーだった」を…。この楽曲はドクター北山修さん作詞、長谷川きよしさん作曲で25年近く前に作られた楽曲なのですが、まさに『なごみーず』にピッタリの楽曲です。『なごみーず』のテーマ曲と言ってもいいくらい。
この楽曲を常識を覆す4曲というアンコールの一番最後に持ってきたのも、最初からの作戦でしょうね。3人それぞれの大ヒット曲3曲でさんざん盛り上がった後に、食後のデザートのようにしっとりとした感じのこの曲を持ってきて、とても素晴らしい余韻を残して、コンサートは終了しました。
『なごみーず』は今年で結成11年、既に全国津々浦々200回以上もコンサートを行っているので、完成度も高く、私達の世代にとっては耳に馴染みのある楽曲ばかりなので、満足度は半端なく高いです。一番最初に書きましたが、私的にはここ数年で聴きに行ったコンサートの中でナンバーワンですね(^^)d
私と同世代の皆さん、お近くで開催される時は、ぜひ聴きに行かれることをお勧めします。我々の世代なら絶対に満足します。間違いない!(^-^)v
執筆者
株式会社ハレックス
前代表取締役社長
越智正昭
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