2015/07/21
気象・環境テクノロジー展
明日7月22日(水)から24日(金)の3日間、東京ビッグサイト東3ホールにおきまして、『気象・環境テクノロジー展』というイベントが開催されます。
この『気象・環境テクノロジー展』は気象観測・解析、情報伝達、提供、環境測定、自然災害対策といった分野を一堂に集めた展示会で、主催は一般社団法人日本能率協会(JMA)、気象庁と環境省の後援で、今回が第1回目の開催です。 (ちなみに、偶然でしょうが、気象庁も英語略称が日本能率協会と同じJMAです)
(公式ホームページ)
近年、地球温暖化等による異常気象によるリスクの増大や気象予測技術の進展による予報精度の向上を受けて、防災・減災対策をはじめ、交通網の管理、農業や企業活動における生産・販売予測など幅広い産業分野においまして気象情報活用の重要性が高まってきています。こうした背景の中、気象情報はこれまで以上により早く正確で、かつ利用しやすい形で提供されることが求められています。
そのような社会的なニーズの高まりの中で開催されるのが、今回の『気象・環境テクノロジー展』です。主催者資料によると、今回の展示会イベントは『“気象”をメインとした日本で初めてのBtoBの展示会』をウリにしています。
今回の展示会では、気象測器や気象レーダー、気象予測やシミュレーション、火山観測など、気象や環境に関する多角的な技術展示が業界各社から行われるほか、最新の気象観測衛星「ひまわり8号」の画像の展示や、気象庁さんによる防災や気候変動に関する様々な“実務的な”情報発信も行われるとお聞きしています。
自治体の危機管理担当者、予報技術者、気象予報士、防災士、企業のリスクマネジメントに関わる方々、今後気象情報をビジネスに活用したい事業者様等にとって、極めて有効な展示会イベントになるのではないか…と私は大いに期待しています。
気象情報は今から22年前の1993年4月1日に気象予報業務が民間に開放されて以来、気象庁さんは気象予報の基礎となる詳細な気象観測データや数値予報データ、衛星画像データ等を私達民間気象情報会社に提供していただいてきました。私達民間気象情報会社は、主として気象庁さんから提供していただいたそれら膨大な量のデータをもとに、様々な業種業態のお客様のニーズに合った様々な付加価値を付与したり新たな価値を創出したりすることで、事業を展開してきています。本来、その付加価値の大きさがビジネスの源泉とも言えるわけで、気象情報事業は、まさに“オープンデータ”のフロントランナーとも言える事業分野であると言えます。
また、気象庁さんにおける私達民間気象情報会社を所管する部署の名称は、現在は総務部情報利用推進課さんですが、2年前までのその組織の名称は総務部民間事業振興課、そして22年前までの組織名称は産業気象課でした。この組織名称から容易に想像ができるように、まさに防災・減災対策をはじめ、交通網の管理、農業や企業活動における生産・販売予測など幅広い産業分野に対して、それぞれのお客様のニーズに合った気象情報を提供する事業分野が民間に開放されたということもできようかと思います。
このため、この分野においては、技術開発も事業開拓も民間気象情報会社の企業努力に負うところが大きく、各社がその面での技術やシステム、サービスの質において切磋琢磨して凌ぎを削り、提供価値の増大と、それに伴う市場規模の拡大を図っていくというのが本来のあるべき姿である…と私は思っています。
私は「社会の最底辺のインフラは“地形”と“気象”」だと認識しておりますので、気象情報活用の事業分野は広く、あらゆる業種業態に渡ると思っています。そのため、気象情報活用の市場を拡げるためには、そのことをテーマとして、各社の取り組みや最新技術を一堂に会した専門の展示会のようなイベントの開催を、かねてから気象庁さんにお願いしていたのですが、ついにその場を設けていただいたわけです。
なので、この『第1回気象・環境テクノロジー展』が開催されるとお聞きして、弊社ハレックスは二つ返事の即断即決で、出展をさせていただくことといたしました。
弊社の展示ブースでは、オリジナル気象予報サービス『HalexDream!』をはじめ、「状態の可視化」を目指して弊社独自のオンラインリアルタイム・ビッグデータ処理技術とクラウドコンピューティング技術を用いて開発した『WeatherView2』などの最新技術を用いたサービスの数々をご紹介しようと思っています。
『WeatherView2』につきましてはこれら2つのブログをご覧ください。
“ビッグデータの可視化”から“状態の可視化”に(その1)
“ビッグデータの可視化”から“状態の可視化”に(その2)
さらに、現在開発中の画像鮮明化装置『Alter One』につきましても、プロトタイプ機を展示する予定でいます。
これぞオンラインリアルタイム・ビッグデータ処理とも言える弊社の自信作『WeatherView2』につきましては既にこの『おちゃめ日記』でご紹介しておりますが、画像鮮明化装置『Alter One』につきましては、この『第1回気象・環境テクノロジー展』が初のお披露目の場となります。この画像鮮明化装置『Alter One』も弊社の最新の自信作とも言える商品で、防災カメラをはじめ幅広い利用シーンでご活用いただける商品ではないかと期待しています。
このような商品の展示会は、基本的に自社の最新技術をご披露することにより販売に結びつける場でありますが、ご披露することにより、反対に、利用していただけそうな皆さま方からの様々なご意見やご要望を直接、それも集中的にお聞きすることができる貴重な場でもあるとも言えます。特に弊社が展示する技術は、最終的な商品やサービスと言うよりも、要素技術の色合いの強いものばかりなので、どのようなシーンでどのようにお使いいただけそうな技術なのか…といったヒントをいっぱいいただきたいと願っています。
また、期間中、会場内で『気象・環境ビジネスセミナー』が開催されるのですが、最終日である24日(金)の14時15分からは、私が「気象ビッグデータの活用で農業を元気に!」と題して、愛媛県の「坂の上のクラウドコンソーシアム」の取り組みに関して講演させていただきます。農業は自然の恵みを形にする産業であり、気象情報提供におきましては“1丁目1番地”とも言える重要な市場領域であると弊社は考えています。その農業分野における弊社の取り組みをご紹介いたします。皆さん、お時間が許せば 是非会場まで足をお運びいただき、私の講演を聴いていただけたら…と思っております。
それにしても、今回のイベントの出展企業数は36社とのことですが、そのうち気象情報会社は残念ながら一般財団法人日本気象協会さんと弊社ハレックスの2社だけのようで、そこがちょっと、いや、思いっきり残念なところです。開催主旨からいって、気象情報会社がそれぞれの特徴ある最新技術を用いたサービスを出展し、競いあい切磋琢磨することで提供価値の向上を図り、ひいては(気象情報提供の)市場のさらなる拡大に結びつけていく…というのが、本来、業界のあるべき健全な姿だと私は思っているのですが、残念ながら今回はそういうわけにはいかないようです。これにつきましては、第2回目以降に大いに期待したいところです。
この『気象・環境テクノロジー展』は気象観測・解析、情報伝達、提供、環境測定、自然災害対策といった分野を一堂に集めた展示会で、主催は一般社団法人日本能率協会(JMA)、気象庁と環境省の後援で、今回が第1回目の開催です。 (ちなみに、偶然でしょうが、気象庁も英語略称が日本能率協会と同じJMAです)
(公式ホームページ)
近年、地球温暖化等による異常気象によるリスクの増大や気象予測技術の進展による予報精度の向上を受けて、防災・減災対策をはじめ、交通網の管理、農業や企業活動における生産・販売予測など幅広い産業分野においまして気象情報活用の重要性が高まってきています。こうした背景の中、気象情報はこれまで以上により早く正確で、かつ利用しやすい形で提供されることが求められています。
そのような社会的なニーズの高まりの中で開催されるのが、今回の『気象・環境テクノロジー展』です。主催者資料によると、今回の展示会イベントは『“気象”をメインとした日本で初めてのBtoBの展示会』をウリにしています。
今回の展示会では、気象測器や気象レーダー、気象予測やシミュレーション、火山観測など、気象や環境に関する多角的な技術展示が業界各社から行われるほか、最新の気象観測衛星「ひまわり8号」の画像の展示や、気象庁さんによる防災や気候変動に関する様々な“実務的な”情報発信も行われるとお聞きしています。
自治体の危機管理担当者、予報技術者、気象予報士、防災士、企業のリスクマネジメントに関わる方々、今後気象情報をビジネスに活用したい事業者様等にとって、極めて有効な展示会イベントになるのではないか…と私は大いに期待しています。
気象情報は今から22年前の1993年4月1日に気象予報業務が民間に開放されて以来、気象庁さんは気象予報の基礎となる詳細な気象観測データや数値予報データ、衛星画像データ等を私達民間気象情報会社に提供していただいてきました。私達民間気象情報会社は、主として気象庁さんから提供していただいたそれら膨大な量のデータをもとに、様々な業種業態のお客様のニーズに合った様々な付加価値を付与したり新たな価値を創出したりすることで、事業を展開してきています。本来、その付加価値の大きさがビジネスの源泉とも言えるわけで、気象情報事業は、まさに“オープンデータ”のフロントランナーとも言える事業分野であると言えます。
また、気象庁さんにおける私達民間気象情報会社を所管する部署の名称は、現在は総務部情報利用推進課さんですが、2年前までのその組織の名称は総務部民間事業振興課、そして22年前までの組織名称は産業気象課でした。この組織名称から容易に想像ができるように、まさに防災・減災対策をはじめ、交通網の管理、農業や企業活動における生産・販売予測など幅広い産業分野に対して、それぞれのお客様のニーズに合った気象情報を提供する事業分野が民間に開放されたということもできようかと思います。
このため、この分野においては、技術開発も事業開拓も民間気象情報会社の企業努力に負うところが大きく、各社がその面での技術やシステム、サービスの質において切磋琢磨して凌ぎを削り、提供価値の増大と、それに伴う市場規模の拡大を図っていくというのが本来のあるべき姿である…と私は思っています。
私は「社会の最底辺のインフラは“地形”と“気象”」だと認識しておりますので、気象情報活用の事業分野は広く、あらゆる業種業態に渡ると思っています。そのため、気象情報活用の市場を拡げるためには、そのことをテーマとして、各社の取り組みや最新技術を一堂に会した専門の展示会のようなイベントの開催を、かねてから気象庁さんにお願いしていたのですが、ついにその場を設けていただいたわけです。
なので、この『第1回気象・環境テクノロジー展』が開催されるとお聞きして、弊社ハレックスは二つ返事の即断即決で、出展をさせていただくことといたしました。
弊社の展示ブースでは、オリジナル気象予報サービス『HalexDream!』をはじめ、「状態の可視化」を目指して弊社独自のオンラインリアルタイム・ビッグデータ処理技術とクラウドコンピューティング技術を用いて開発した『WeatherView2』などの最新技術を用いたサービスの数々をご紹介しようと思っています。
『WeatherView2』につきましてはこれら2つのブログをご覧ください。
“ビッグデータの可視化”から“状態の可視化”に(その1)
“ビッグデータの可視化”から“状態の可視化”に(その2)
さらに、現在開発中の画像鮮明化装置『Alter One』につきましても、プロトタイプ機を展示する予定でいます。
これぞオンラインリアルタイム・ビッグデータ処理とも言える弊社の自信作『WeatherView2』につきましては既にこの『おちゃめ日記』でご紹介しておりますが、画像鮮明化装置『Alter One』につきましては、この『第1回気象・環境テクノロジー展』が初のお披露目の場となります。この画像鮮明化装置『Alter One』も弊社の最新の自信作とも言える商品で、防災カメラをはじめ幅広い利用シーンでご活用いただける商品ではないかと期待しています。
このような商品の展示会は、基本的に自社の最新技術をご披露することにより販売に結びつける場でありますが、ご披露することにより、反対に、利用していただけそうな皆さま方からの様々なご意見やご要望を直接、それも集中的にお聞きすることができる貴重な場でもあるとも言えます。特に弊社が展示する技術は、最終的な商品やサービスと言うよりも、要素技術の色合いの強いものばかりなので、どのようなシーンでどのようにお使いいただけそうな技術なのか…といったヒントをいっぱいいただきたいと願っています。
また、期間中、会場内で『気象・環境ビジネスセミナー』が開催されるのですが、最終日である24日(金)の14時15分からは、私が「気象ビッグデータの活用で農業を元気に!」と題して、愛媛県の「坂の上のクラウドコンソーシアム」の取り組みに関して講演させていただきます。農業は自然の恵みを形にする産業であり、気象情報提供におきましては“1丁目1番地”とも言える重要な市場領域であると弊社は考えています。その農業分野における弊社の取り組みをご紹介いたします。皆さん、お時間が許せば 是非会場まで足をお運びいただき、私の講演を聴いていただけたら…と思っております。
それにしても、今回のイベントの出展企業数は36社とのことですが、そのうち気象情報会社は残念ながら一般財団法人日本気象協会さんと弊社ハレックスの2社だけのようで、そこがちょっと、いや、思いっきり残念なところです。開催主旨からいって、気象情報会社がそれぞれの特徴ある最新技術を用いたサービスを出展し、競いあい切磋琢磨することで提供価値の向上を図り、ひいては(気象情報提供の)市場のさらなる拡大に結びつけていく…というのが、本来、業界のあるべき健全な姿だと私は思っているのですが、残念ながら今回はそういうわけにはいかないようです。これにつきましては、第2回目以降に大いに期待したいところです。
執筆者
株式会社ハレックス
前代表取締役社長
越智正昭
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