2015/09/28
四国で強い雨
シルバーウィーク明けの9月24日、以下のようなニュースが流れました。
『四国で強い雨 土砂災害などに警戒』
気象庁によりますと、低気圧と前線の影響で、西日本では大気が不安定な状態となり、四国などには発達した雨雲がかかっています。午前11時前までの1時間には、国土交通省が高知県土佐市に設置した雨量計で123ミリの猛烈な雨を観測しました。正午前までの1時間には高知県が室戸市に設置した雨量計で50ミリの非常に激しい雨を観測しました。
高知県では、23日夜の降り始めからの雨量がところによって300ミリを超えていて、高知県と徳島県では、これまでに降った雨で土砂災害の危険性が非常に高まり、土砂災害警戒情報が発表されている地域があります。
西日本では、このあとも大気の不安定な状態が続く見込みで、四国ではこのあとしばらく局地的に雷を伴って1時間に90ミリの猛烈な雨が降るおそれがあります。気象庁は、土砂災害や川の氾濫に警戒するとともに、雨量が多い地域では自治体からの避難に関する情報に注意するよう呼びかけています。
(NHKニュース&スポーツ 09/24 12:43)
この雨により、気象庁は高知県に対し「記録的短時間大雨情報」を発表し、安全を確保するように呼びかけました。また、高知県須崎市や佐川町、徳島県の海陽町などでは大雨の影響で洪水や土砂災害の危険性が高まっているとして、避難勧告や避難指示を出しました。
この雨の様子を弊社のWeatherview2(気象ビッグデータ可視化システム)とRadarView(降水ナウキャスト情報)で示したのが下記の図です。
気象発表の実況天気図と見比べていただくとよくお分かりいただけると思います。九州の西の海上に停滞する低気圧に向かって、オホーツク海に停滞する高気圧から流れ込む冷たい空気と、日本列島の南の海上で停滞している台風21号からの温かく湿った空気が四国の南海上でぶつかり合い、前線を構成しているのが、大気の流れを見るとよく分かります。台風21号もオホーツク海の高気圧も停滞したままほとんど動きがない状態ですので、前線の位置がほとんど変わらず、高知県や徳島県では、降り始めから、長時間、激しい雨が降り続いたと考えられます。これには偏西風の蛇行の影響が強いように見て取れます。
これは9月9日から11日にかけて栃木県や茨城県や宮城県といった関地方北部や東北地方南部で大規模な水害が発生した記録的な豪雨「平成27年9月関東・東北豪雨」とほとんど同じで、降水ナウキャスト情報を見ると、強い雨の区域が線上に広がり、ほとんど停滞しているのが分かります。
昨年8月に大規模な土砂災害を起こした広島市安佐南区の記録的豪雨もそうですが、最近はこのような線状に伸びる局地的な豪雨の発生が目立つようになってきました。偏西風の蛇行具合を考えると、今後もしばらくはこのような気圧配置が発生しやすい状況にあるようです。最新の天気予報にくれぐれもご注意願います。
『四国で強い雨 土砂災害などに警戒』
気象庁によりますと、低気圧と前線の影響で、西日本では大気が不安定な状態となり、四国などには発達した雨雲がかかっています。午前11時前までの1時間には、国土交通省が高知県土佐市に設置した雨量計で123ミリの猛烈な雨を観測しました。正午前までの1時間には高知県が室戸市に設置した雨量計で50ミリの非常に激しい雨を観測しました。
高知県では、23日夜の降り始めからの雨量がところによって300ミリを超えていて、高知県と徳島県では、これまでに降った雨で土砂災害の危険性が非常に高まり、土砂災害警戒情報が発表されている地域があります。
西日本では、このあとも大気の不安定な状態が続く見込みで、四国ではこのあとしばらく局地的に雷を伴って1時間に90ミリの猛烈な雨が降るおそれがあります。気象庁は、土砂災害や川の氾濫に警戒するとともに、雨量が多い地域では自治体からの避難に関する情報に注意するよう呼びかけています。
(NHKニュース&スポーツ 09/24 12:43)
この雨により、気象庁は高知県に対し「記録的短時間大雨情報」を発表し、安全を確保するように呼びかけました。また、高知県須崎市や佐川町、徳島県の海陽町などでは大雨の影響で洪水や土砂災害の危険性が高まっているとして、避難勧告や避難指示を出しました。
この雨の様子を弊社のWeatherview2(気象ビッグデータ可視化システム)とRadarView(降水ナウキャスト情報)で示したのが下記の図です。
気象発表の実況天気図と見比べていただくとよくお分かりいただけると思います。九州の西の海上に停滞する低気圧に向かって、オホーツク海に停滞する高気圧から流れ込む冷たい空気と、日本列島の南の海上で停滞している台風21号からの温かく湿った空気が四国の南海上でぶつかり合い、前線を構成しているのが、大気の流れを見るとよく分かります。台風21号もオホーツク海の高気圧も停滞したままほとんど動きがない状態ですので、前線の位置がほとんど変わらず、高知県や徳島県では、降り始めから、長時間、激しい雨が降り続いたと考えられます。これには偏西風の蛇行の影響が強いように見て取れます。
これは9月9日から11日にかけて栃木県や茨城県や宮城県といった関地方北部や東北地方南部で大規模な水害が発生した記録的な豪雨「平成27年9月関東・東北豪雨」とほとんど同じで、降水ナウキャスト情報を見ると、強い雨の区域が線上に広がり、ほとんど停滞しているのが分かります。
昨年8月に大規模な土砂災害を起こした広島市安佐南区の記録的豪雨もそうですが、最近はこのような線状に伸びる局地的な豪雨の発生が目立つようになってきました。偏西風の蛇行具合を考えると、今後もしばらくはこのような気圧配置が発生しやすい状況にあるようです。最新の天気予報にくれぐれもご注意願います。
執筆者
株式会社ハレックス
前代表取締役社長
越智正昭
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