2015/10/01
西日本~北日本 明日にかけ大荒れの見込み
今朝からこういう報道が流れています。
『西日本~北日本 明日にかけ大荒れの見込み』
急速に発達する低気圧の影響で、1日は全国的に風が強まり、2日にかけては広い範囲で大気の状態が不安定になって、西日本から北日本にかけて大荒れの天気となる見込みです。気象庁は、暴風や高波に警戒するとともに、低い土地の浸水や竜巻などの突風、それに高潮などに十分注意するよう呼びかけています。
気象庁によりますと、上空の寒気の影響で日本海に前線を伴った低気圧が発生し、2日にかけて急速に発達しながら北海道付近へ進む見込みです。このため全国的に風が強まり、2日にかけては広い範囲で大気の状態が不安定になって、西日本から北日本にかけて大荒れの天気が予想されています。
2日にかけて予想される最大風速は、
▽北海道の海上で30メートル/秒、陸上で28メートル/秒、
▽北陸地方の海上で25メートル/秒、陸上で22メートル/秒
▽東北地方の海上で25メートル/秒、陸上で18メートル/秒
▽近畿地方の海上で23メートル/秒、陸上で18メートル/秒
▽関東地方や中国地方の海上で20メートル/秒、陸上で18メートル/秒
▽最大瞬間風速は30メートル/秒から45メートル/秒に達する見込みです。
また、2日にかけて北海道で波の高さが9メートルの猛烈なしけとなるほか、東北や北陸の海上でも大しけとなる見込みです。
また、低気圧から伸びる前線が、西日本から北日本を通過するため、2日にかけては広い範囲で局地的に雷を伴って非常に激しい雨が降るおそれがあります。
気象庁は、暴風と高波に警戒するとともに、低い土地の浸水や土砂災害、それに落雷や竜巻などの突風、高潮などに十分注意するよう呼びかけています。
(NHKニュース&スポーツ 10/01 06:02)
気象庁が発表する気象予報モデル(LFM)のデータを弊社オリジナルの気象ビッグデータ可視化ツール『Weatherview2』で可視化した画面のキャプチャーを使って、この様子を時間を追って示したものが以下に示す図です。地図上の色は地上風の風の強さを表していて、凡例を参考に見ていただきたいのですが、弱いほうから青→緑→赤→紫となっています。これをご覧いただくと、それぞれの地域がどの時間帯に暴風に見舞われるかが、目安としてお分かりいただけるかと思います。
実はこの日本海を急速に発達しながら通過する低気圧は、9月28日に沖縄県の与那国島で81.1メートル/秒という記録的な最大瞬間風速を観測した台風21号が温帯低気圧に変わったもので、もともと強いポテンシャルを持つ低気圧のようです。
また、気象庁が低気圧が急速に発達する要因として「上空の寒気の影響」を挙げています。下図は1日午前○時の高度5,500メートル付近の大気の気温分布と、同高度付近の大気流れを重ねて図にしたものです。確かに北からマイナス○℃以下の冷たく乾いた寒気が流れ込んでいますね。
その時の海面校正気圧と高度5,500メートル付近の大気流れを重ねて図にしたものを下図に示します。カレンダーを見たわけでもないでしょうが、10月に入って、それまで南から張り出していた太平洋高気圧の勢力が弱まり、反対に中国大陸の奥地にある高気圧の勢力が強まって、その高気圧から時計回りに流れ出す寒気が北太平洋のカムチャッカ半島の東にある強い勢力の低気圧に引き込まれるように日本列島を覆うように流れてきているのが分かります。
そこに偏西風にのって西から移動してくる低気圧に向かっては反時計回りに南から暖かく湿った空気が流れ込み、その2つの異なった性質の大気がぶつかり合う付近で前線が発生しているのも見て取れます。
いかがですか? 気象ビッグデータを可視化してみると、事象が分かりやすいと思いませんか?
それにしても、気象庁が暴風と高波に対する警戒を呼び掛けていますが、まさにその通りですね。温帯低気圧と言えば、一般的に台風と比べて軽く見られがちなところがありますが、決してそんなことはありません。かなり危険な低気圧であることにかわりはありません。十分にご注意願います。
首都圏でも夕方以降、この低気圧の接近の影響を受けるようになり、荒れた天気にかわります。特に今晩は遅い時間になるにつれ、風雨が強まる見込みです。交通網に影響が出る可能性もありますから、できるだけ早めの帰宅をお勧めします。
【追記】
本文中にも書きましたが、月が替わり、10月になった途端に天気図の気圧配置にも明確な変化が見られるようになってきました。このようなところにも秋の到来を感じてしまいます。
『西日本~北日本 明日にかけ大荒れの見込み』
急速に発達する低気圧の影響で、1日は全国的に風が強まり、2日にかけては広い範囲で大気の状態が不安定になって、西日本から北日本にかけて大荒れの天気となる見込みです。気象庁は、暴風や高波に警戒するとともに、低い土地の浸水や竜巻などの突風、それに高潮などに十分注意するよう呼びかけています。
気象庁によりますと、上空の寒気の影響で日本海に前線を伴った低気圧が発生し、2日にかけて急速に発達しながら北海道付近へ進む見込みです。このため全国的に風が強まり、2日にかけては広い範囲で大気の状態が不安定になって、西日本から北日本にかけて大荒れの天気が予想されています。
2日にかけて予想される最大風速は、
▽北海道の海上で30メートル/秒、陸上で28メートル/秒、
▽北陸地方の海上で25メートル/秒、陸上で22メートル/秒
▽東北地方の海上で25メートル/秒、陸上で18メートル/秒
▽近畿地方の海上で23メートル/秒、陸上で18メートル/秒
▽関東地方や中国地方の海上で20メートル/秒、陸上で18メートル/秒
▽最大瞬間風速は30メートル/秒から45メートル/秒に達する見込みです。
また、2日にかけて北海道で波の高さが9メートルの猛烈なしけとなるほか、東北や北陸の海上でも大しけとなる見込みです。
また、低気圧から伸びる前線が、西日本から北日本を通過するため、2日にかけては広い範囲で局地的に雷を伴って非常に激しい雨が降るおそれがあります。
気象庁は、暴風と高波に警戒するとともに、低い土地の浸水や土砂災害、それに落雷や竜巻などの突風、高潮などに十分注意するよう呼びかけています。
(NHKニュース&スポーツ 10/01 06:02)
気象庁が発表する気象予報モデル(LFM)のデータを弊社オリジナルの気象ビッグデータ可視化ツール『Weatherview2』で可視化した画面のキャプチャーを使って、この様子を時間を追って示したものが以下に示す図です。地図上の色は地上風の風の強さを表していて、凡例を参考に見ていただきたいのですが、弱いほうから青→緑→赤→紫となっています。これをご覧いただくと、それぞれの地域がどの時間帯に暴風に見舞われるかが、目安としてお分かりいただけるかと思います。
実はこの日本海を急速に発達しながら通過する低気圧は、9月28日に沖縄県の与那国島で81.1メートル/秒という記録的な最大瞬間風速を観測した台風21号が温帯低気圧に変わったもので、もともと強いポテンシャルを持つ低気圧のようです。
また、気象庁が低気圧が急速に発達する要因として「上空の寒気の影響」を挙げています。下図は1日午前○時の高度5,500メートル付近の大気の気温分布と、同高度付近の大気流れを重ねて図にしたものです。確かに北からマイナス○℃以下の冷たく乾いた寒気が流れ込んでいますね。
その時の海面校正気圧と高度5,500メートル付近の大気流れを重ねて図にしたものを下図に示します。カレンダーを見たわけでもないでしょうが、10月に入って、それまで南から張り出していた太平洋高気圧の勢力が弱まり、反対に中国大陸の奥地にある高気圧の勢力が強まって、その高気圧から時計回りに流れ出す寒気が北太平洋のカムチャッカ半島の東にある強い勢力の低気圧に引き込まれるように日本列島を覆うように流れてきているのが分かります。
そこに偏西風にのって西から移動してくる低気圧に向かっては反時計回りに南から暖かく湿った空気が流れ込み、その2つの異なった性質の大気がぶつかり合う付近で前線が発生しているのも見て取れます。
いかがですか? 気象ビッグデータを可視化してみると、事象が分かりやすいと思いませんか?
それにしても、気象庁が暴風と高波に対する警戒を呼び掛けていますが、まさにその通りですね。温帯低気圧と言えば、一般的に台風と比べて軽く見られがちなところがありますが、決してそんなことはありません。かなり危険な低気圧であることにかわりはありません。十分にご注意願います。
首都圏でも夕方以降、この低気圧の接近の影響を受けるようになり、荒れた天気にかわります。特に今晩は遅い時間になるにつれ、風雨が強まる見込みです。交通網に影響が出る可能性もありますから、できるだけ早めの帰宅をお勧めします。
【追記】
本文中にも書きましたが、月が替わり、10月になった途端に天気図の気圧配置にも明確な変化が見られるようになってきました。このようなところにも秋の到来を感じてしまいます。
執筆者
株式会社ハレックス
前代表取締役社長
越智正昭
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