2014/12/01
イルマニア系イルマニヨン人(その1)
『イルマニア系イルマニヨン人』という題名を読んで、またまた新しい考古学系のネタかと思われた方、大変に申し訳ない!
『イルマニア』とは、埼玉県入間市に住んでいる人のことを指す言葉で、それに“系”が付く『イルマニア系』とは、広く埼玉県民全体のことを指す言葉らしいです。
この『イルマニア』という言葉は、日本テレビ系列で毎週月曜日深夜の「プラチナナイト」という番組枠(23時59分~翌0時54分)で放送されている『月曜から夜ふかし』というバラエティ番組内で使われ、一気に広まった言葉のようです。『月曜から夜ふかし』という番組、2012年4月9日の放送開始ということのようですから、既に放送開始から2年が経過しています。深夜の放送にも関わらず、2年も継続できているということは、それなりに視聴率を確保している人気番組ということのようです。MCは村上信五さん(関ジャニ∞)とマツコ・デラックスさん。
MCの2人が、世間で密かに話題になっていることが書かれた「〇〇〇の件」のカードを選定。そのカードの内容のVTRを鑑賞して2人でトークを行うという内容です。番組のオープニングでは、「この番組は、世間で話題となっている様々な件に対して、ちょっとだけ首を突っ込んだり突っ込まなかったりする番組です」という番組のコンセプトが紹介されています。
実はこのところ私もこの『月曜から夜ふかし』という番組の隠れファンになっていて、帰宅後、妻と娘と一緒によく観るのですが、とにかく埼玉県が話題のターゲットにされることが多く、あまりのツッコミの鋭さに笑い転げています。
全国の都道府県別に女性の平均バストサイズを調べた結果、埼玉だけがAカップだったということが発端となった「埼玉貧乳問題」。この問題ではその実態を取材調査した上で、埼玉県の女子は、遠くの学校に通学し、塾でも勉強し、家でも勉強しているため、睡眠時間が全国最下位となっているのが貧乳の原因だ…という番組が見解が示されました。このことを娘に確認すると、「確かに…」とのことでしたので、埼玉県の女子は貧乳という定説は当たっているように思います。埼玉生まれで埼玉育ちの我が家の娘や息子の嫁を見る限り、服の上から観察する限りにおいて豊乳とまではいきませんが、貧乳ではないと思えるのですが…。
この「埼玉貧乳問題」をキッカケに、番組は埼玉でいろいろと取り上げはじめ(遊びはじめ)ます。
・埼玉県民、出世しない問題
・埼玉県民、通勤時間が長過ぎ問題
・埼玉県、通勤電車が混み過ぎ問題
・埼玉県、暑すぎる問題
・埼玉県熊谷市VS群馬県館林市、ウチの方が暑いぞ問題
・「浦和」で「大宮」仲が悪い問題
・浦和駅が多過ぎる問題 (浦和の名称が付くJRの駅が浦和、東浦和、西浦和、南浦和、北浦和、中浦和、武蔵浦和と7つあります)
・蕨市が小さすぎる問題 (日本一面積の狭い都市)
・埼玉県、遊びに行く所がない問題 (確かに。東京ディズニーランドには埼玉県人が連日大挙押し寄せているとのこと)
・千葉VS埼玉、関東圏3位争い問題
・埼玉県知事がこの番組の事を耳にしてしまった件
・湘南由比ヶ浜海岸でバカ騒ぎしているヤンキーは埼玉県民だらけという件 (圏央道が開通して、確かに行きやすくなりました)
最近では「海なし県・埼玉にビーチがオープンした件」にて、越谷市からさいたま市岩槻区にかけて所在する埼玉県営の都市公園“しらこばと水上公園”内にわざわざお金をかけて造られたオーストラリアから持ってきた砂を敷き詰めたビーチが、まったく認知されていない問題を取り上げて笑いをとり、後日何度か再取材も敢行。さすがに最近は公園サイドから取材拒否(と言うか、出入り禁止?)を受けたということを話題にするところまで来ています(笑)
まぁ、このように埼玉県って、とにかく弄り(イジリ)やすい県ではあります。私も埼玉県さいたま市に住んで26年目というバリバリの埼玉県民ですが、その私から見ても埼玉県という県は弄りやすい県だと思います。なんと言っても“中途半端”。まぁ、おそらく日本で一番中途半端な県なのではないでしょうか。
まずは、首都圏にありながら、田舎のイメージがあまりに強い(実際、田舎ですが…)。首都圏において中核をなす東京都に対して同様のポジショニングを持つ神奈川県にはブランディングにおいて圧倒的に負けているのは埼玉県民も認めていて、勝手にライバルだと思っているのが千葉県。でも、千葉県に対しても正直イマイチ。埼玉県民は自分達のほうが千葉県よりもブランドは上だと勝手に思っているようなところがありますが、世間一般の方々のイメージとしては、やはり…(笑) 可哀想だから首都圏に加えておいてあげよう…というイメージさえあります。とは言え、東京都の中心を東京都庁のある新宿だとすると、JR埼京線と湘南新宿ラインが直結している関係で、横浜市や千葉市よりもさいたま市は遥かに新宿に近いのですがね…┐(‘~`;)┌
どうしてもイメージとして不利なのは、「海なし県」であるということなのかもしれません。そのほかにも、“北関東”なのか、“南関東”なのかハッキリしない…なんてのもありますが、いずれにしてもどこをとっても頑張ってはいるんだけれども「惜しい!」と思えるような中途半端さがあり、その中途半端さが“笑い”をそそられるところがあるようです。
で、埼玉県民のほうもその中途半端さを自虐ネタとして自ら使っているようなところもあって、多少弄られてもほとんど気にしないようなところもあります。特に大宮以南の南埼玉と呼ばれるあたりに住んでいる人の多くは、埼玉県に住んではいるものの、勤務先は東京都内にあって、意識として常に東京のほうを向いている“埼玉都民”と呼ばれる人達が圧倒的に多く、いくら埼玉のことを弄られても、自分は違う!…とか、自分は関係ない!…と思っている人が大多数なのではないか…と思われます。このように、メチャメチャ弄りやすいってことで、さらに弄られる…というスパイラルに入っているように思えます(笑)
例えば、「恰好悪い」「野暮ったい」「垢抜けない」などといった意味を持つ俗語(若者言葉)である『ダサい』。この『ダサい』の語源は、東京都民が埼玉県民を「だって埼玉だから」と蔑視した言葉が簡略化されて形容詞化され、「ダサい」になったとする有力な説があるのを御存知でしょうか? 「ダサい」の対義語としてあった「ナウい」という言葉があったのですが、こちらのほうは既に20世紀に(昭和の時代に)死語になっているのに対して、「ダサい」は今もなお使われることが多く、俗語(若者言葉)の域を越えて、もう完全に一般形容詞化されていると言ってもいい定着ぶりを示しています。
ちなみに、『イルマニア』の進化形が『イルマニヨン人』。また同義語に『カスカビアン』がありますが、こちらのほうは春日部市民限定のようです(笑)
この『カスカビアン』春日部市を全国区で有名にさせたのがアニメ『クレヨンしんちゃん』。物語の舞台が埼玉県春日部市で、劇中にも実在する埼玉県内の地名が登場するほか、東武鉄道そのものやその直通乗り入れ先の東京メトロ日比谷線、さらに東武鉄道で繋がっている隣県の東京都・群馬県・栃木県の地名が頻繁に出てきます。登場人物名も埼玉県の地名や東武伊勢崎線・東武野田線の駅名からとったと思われるものが出てきたりします。
また、アニメ繋がりで言うと、アニメ『ルパン三世』の宿敵・銭型警部は埼玉県朝霞市の出身で、日本の警視庁からルパン専任捜査官としてインターポール(ICPO:国際刑事警察機構)に出向しているという設定になっていますが、元々は埼玉県警察本部に採用された警察官で、その名残か、劇場版の『ルパン三世 カリオストロの城』(1979年公開)では、ヨーロッパと思しきカリオストロ公国で埼玉県警の警官隊を率いてパトカーを走らせています。あり得ない!
こういうところも埼玉らしさと言えます。こんな埼玉県の人口は約720万人。弄られても弄られてもほとんど怒らない寛容な人達が約720万人もいるわけです。マーケットとしても十分ですね。そりゃあテレビ局としても放ってはおかないでしょう(笑)
『イルマニア』とは、埼玉県入間市に住んでいる人のことを指す言葉で、それに“系”が付く『イルマニア系』とは、広く埼玉県民全体のことを指す言葉らしいです。
この『イルマニア』という言葉は、日本テレビ系列で毎週月曜日深夜の「プラチナナイト」という番組枠(23時59分~翌0時54分)で放送されている『月曜から夜ふかし』というバラエティ番組内で使われ、一気に広まった言葉のようです。『月曜から夜ふかし』という番組、2012年4月9日の放送開始ということのようですから、既に放送開始から2年が経過しています。深夜の放送にも関わらず、2年も継続できているということは、それなりに視聴率を確保している人気番組ということのようです。MCは村上信五さん(関ジャニ∞)とマツコ・デラックスさん。
MCの2人が、世間で密かに話題になっていることが書かれた「〇〇〇の件」のカードを選定。そのカードの内容のVTRを鑑賞して2人でトークを行うという内容です。番組のオープニングでは、「この番組は、世間で話題となっている様々な件に対して、ちょっとだけ首を突っ込んだり突っ込まなかったりする番組です」という番組のコンセプトが紹介されています。
実はこのところ私もこの『月曜から夜ふかし』という番組の隠れファンになっていて、帰宅後、妻と娘と一緒によく観るのですが、とにかく埼玉県が話題のターゲットにされることが多く、あまりのツッコミの鋭さに笑い転げています。
全国の都道府県別に女性の平均バストサイズを調べた結果、埼玉だけがAカップだったということが発端となった「埼玉貧乳問題」。この問題ではその実態を取材調査した上で、埼玉県の女子は、遠くの学校に通学し、塾でも勉強し、家でも勉強しているため、睡眠時間が全国最下位となっているのが貧乳の原因だ…という番組が見解が示されました。このことを娘に確認すると、「確かに…」とのことでしたので、埼玉県の女子は貧乳という定説は当たっているように思います。埼玉生まれで埼玉育ちの我が家の娘や息子の嫁を見る限り、服の上から観察する限りにおいて豊乳とまではいきませんが、貧乳ではないと思えるのですが…。
この「埼玉貧乳問題」をキッカケに、番組は埼玉でいろいろと取り上げはじめ(遊びはじめ)ます。
・埼玉県民、出世しない問題
・埼玉県民、通勤時間が長過ぎ問題
・埼玉県、通勤電車が混み過ぎ問題
・埼玉県、暑すぎる問題
・埼玉県熊谷市VS群馬県館林市、ウチの方が暑いぞ問題
・「浦和」で「大宮」仲が悪い問題
・浦和駅が多過ぎる問題 (浦和の名称が付くJRの駅が浦和、東浦和、西浦和、南浦和、北浦和、中浦和、武蔵浦和と7つあります)
・蕨市が小さすぎる問題 (日本一面積の狭い都市)
・埼玉県、遊びに行く所がない問題 (確かに。東京ディズニーランドには埼玉県人が連日大挙押し寄せているとのこと)
・千葉VS埼玉、関東圏3位争い問題
・埼玉県知事がこの番組の事を耳にしてしまった件
・湘南由比ヶ浜海岸でバカ騒ぎしているヤンキーは埼玉県民だらけという件 (圏央道が開通して、確かに行きやすくなりました)
最近では「海なし県・埼玉にビーチがオープンした件」にて、越谷市からさいたま市岩槻区にかけて所在する埼玉県営の都市公園“しらこばと水上公園”内にわざわざお金をかけて造られたオーストラリアから持ってきた砂を敷き詰めたビーチが、まったく認知されていない問題を取り上げて笑いをとり、後日何度か再取材も敢行。さすがに最近は公園サイドから取材拒否(と言うか、出入り禁止?)を受けたということを話題にするところまで来ています(笑)
まぁ、このように埼玉県って、とにかく弄り(イジリ)やすい県ではあります。私も埼玉県さいたま市に住んで26年目というバリバリの埼玉県民ですが、その私から見ても埼玉県という県は弄りやすい県だと思います。なんと言っても“中途半端”。まぁ、おそらく日本で一番中途半端な県なのではないでしょうか。
まずは、首都圏にありながら、田舎のイメージがあまりに強い(実際、田舎ですが…)。首都圏において中核をなす東京都に対して同様のポジショニングを持つ神奈川県にはブランディングにおいて圧倒的に負けているのは埼玉県民も認めていて、勝手にライバルだと思っているのが千葉県。でも、千葉県に対しても正直イマイチ。埼玉県民は自分達のほうが千葉県よりもブランドは上だと勝手に思っているようなところがありますが、世間一般の方々のイメージとしては、やはり…(笑) 可哀想だから首都圏に加えておいてあげよう…というイメージさえあります。とは言え、東京都の中心を東京都庁のある新宿だとすると、JR埼京線と湘南新宿ラインが直結している関係で、横浜市や千葉市よりもさいたま市は遥かに新宿に近いのですがね…┐(‘~`;)┌
どうしてもイメージとして不利なのは、「海なし県」であるということなのかもしれません。そのほかにも、“北関東”なのか、“南関東”なのかハッキリしない…なんてのもありますが、いずれにしてもどこをとっても頑張ってはいるんだけれども「惜しい!」と思えるような中途半端さがあり、その中途半端さが“笑い”をそそられるところがあるようです。
で、埼玉県民のほうもその中途半端さを自虐ネタとして自ら使っているようなところもあって、多少弄られてもほとんど気にしないようなところもあります。特に大宮以南の南埼玉と呼ばれるあたりに住んでいる人の多くは、埼玉県に住んではいるものの、勤務先は東京都内にあって、意識として常に東京のほうを向いている“埼玉都民”と呼ばれる人達が圧倒的に多く、いくら埼玉のことを弄られても、自分は違う!…とか、自分は関係ない!…と思っている人が大多数なのではないか…と思われます。このように、メチャメチャ弄りやすいってことで、さらに弄られる…というスパイラルに入っているように思えます(笑)
例えば、「恰好悪い」「野暮ったい」「垢抜けない」などといった意味を持つ俗語(若者言葉)である『ダサい』。この『ダサい』の語源は、東京都民が埼玉県民を「だって埼玉だから」と蔑視した言葉が簡略化されて形容詞化され、「ダサい」になったとする有力な説があるのを御存知でしょうか? 「ダサい」の対義語としてあった「ナウい」という言葉があったのですが、こちらのほうは既に20世紀に(昭和の時代に)死語になっているのに対して、「ダサい」は今もなお使われることが多く、俗語(若者言葉)の域を越えて、もう完全に一般形容詞化されていると言ってもいい定着ぶりを示しています。
ちなみに、『イルマニア』の進化形が『イルマニヨン人』。また同義語に『カスカビアン』がありますが、こちらのほうは春日部市民限定のようです(笑)
この『カスカビアン』春日部市を全国区で有名にさせたのがアニメ『クレヨンしんちゃん』。物語の舞台が埼玉県春日部市で、劇中にも実在する埼玉県内の地名が登場するほか、東武鉄道そのものやその直通乗り入れ先の東京メトロ日比谷線、さらに東武鉄道で繋がっている隣県の東京都・群馬県・栃木県の地名が頻繁に出てきます。登場人物名も埼玉県の地名や東武伊勢崎線・東武野田線の駅名からとったと思われるものが出てきたりします。
また、アニメ繋がりで言うと、アニメ『ルパン三世』の宿敵・銭型警部は埼玉県朝霞市の出身で、日本の警視庁からルパン専任捜査官としてインターポール(ICPO:国際刑事警察機構)に出向しているという設定になっていますが、元々は埼玉県警察本部に採用された警察官で、その名残か、劇場版の『ルパン三世 カリオストロの城』(1979年公開)では、ヨーロッパと思しきカリオストロ公国で埼玉県警の警官隊を率いてパトカーを走らせています。あり得ない!
こういうところも埼玉らしさと言えます。こんな埼玉県の人口は約720万人。弄られても弄られてもほとんど怒らない寛容な人達が約720万人もいるわけです。マーケットとしても十分ですね。そりゃあテレビ局としても放ってはおかないでしょう(笑)
執筆者
株式会社ハレックス
前代表取締役社長
越智正昭
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