2015/01/09
原理・原則・法則
10年くらい前、お名前は大変申し訳ないことに失念してしまいましたが、あるIT系の経営コンサルタントの方から面白いお話をお聞きしました。このコンサルタントさんは、理系出身者らしく、いろいろな原理・原則・法則を経営手法に適用できるよう自分流の解釈を加えて表現していらっしゃいます。私は漢字の解釈から先人の様々な知恵を読み解くことを手法としてよく使いますが、この原理・原則・法則の解釈も面白く、的を的確に捉えているように思えます。
ちなみに、“原理”とは、事象・活動・運動などを成り立たせる最も基本的な法則。
“原則”とは、ほとんどのものに適用される根本的な法則。
“法則”とは、一定の条件下で、事物の間に成立する普遍的、必然的関係。
のことを言います(^^)d
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【ハインリッヒの法則】……アメリカの損害保険会社にて技術・調査部の副部長をしていたハーバート・ウィリアム・ハインリッヒが1929年に提唱した労働災害における経験則の一つ。1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在するというもの。すなわち、「重傷」以上の災害が1件あったら、その背後には29件の「軽傷」を伴う災害が起こり、300件もの「ヒヤリ・ハット」した(危うく大惨事になる)傷害のない災害が起きていたことになるというもの。
⇒ 1つの成功の裏には、29のチャレンジと300の提案があるという『新規事業成功の法則』
(これ、“防災”の分野でも適用できる基本法則です。これについては稿を改めて、後日、書かせていただきます)
【万有引力の法則】……アイザック・ニュートンが1665年に、地上の引力が月などに対しても同様に働いている可能性があることに気付いたとされる、質量を有するすべてのモノの間に働く引力の法則。
⇒ ニュートンが林檎が落ちるのを見てこの法則に気づいたとされているように、経営も何もしないと業績は落ちるという『事業活動の法則』
【てこの原理】……古代ギリシアの数学者で物理学者であるアルキメデスが発見したとされる物理学の基本法則。てこ(梃子、梃)は、固い棒状のもので、大きなものを少ない力で動かすことが出来る、または、強い力を小さい力に変えることが出来るものである。
⇒ 効率的な経営の基本は、少ない経費で高収益を得るという『選択と集中の原理』
【四色定理】……いかなる地図も、隣接する領域が異なる色になるように塗るには4色あれば十分、という定理。地図を製作する際には国境線を接する国を別の色で塗らなくてはならないので、地図制作業者の間では数百年前から経験的に知られていた定理で、幾多の数学者がその証明を試みたのですが、ことごとくその挑戦をはね除けました。この問題は、長らくグラフ理論における最も有名な未解決問題の1つでした。この問題が解かれたのは1976年のことで、米イリノイ大学の数学者ヴォルフガング・ハーケンとケネス・アッペルが、コンピュータ技術を駆使して、4色で十分だという証明を完成させました。
⇒ 経営は、人・物・金・情報の4つの活用で成り立つという『経営資源活用の定理』
【メトカーフの法則】……アメリカの電気工学者ロバート・メトカーフが1995年に提唱した通信網に関する法則。通信網の価値は利用者数の2乗に比例する。また、通信網の価格は利用者数に比例するというもの。
⇒ 人脈が2倍になれば、その人脈の価値は4倍になるという『ネットワーク拡大の法則』
【ジュールの法則】……1840年代に電流と発熱の関係を研究したイギリスの物理学者ジェームズ・プレスコット・ジュールによって発見された法則。電流によって発生する熱の量は、流れる電流の大きさの2乗と導体の電気抵抗の大きさに比例するというもの。
⇒ 新たに物事を推進する労力は通常の倍ではなく、抵抗勢力の大きさに比例した労力が必要であるという『経営力学の法則』
【メンデルの法則】……当時オーストリアの司祭であったグレゴール・ヨハン・メンデルによって1865年に発表された遺伝に関する法則。劣性遺伝子が優性遺伝子の影響で発現しないこと。このため、親の形質のうち、優性の形質のみが子に現れるという法則。
⇒ 組織のDNAとマーケティングを駆使すれば良い商品が生まれるという『商品開発の法則』
【グレシャムの法則】……16世紀のイギリス国王財政顧問トーマス・グレシャムが、1560年にエリザベス1世に対し進言した内容に由来。「悪貨は良貨を駆逐する」で知られる。貨幣の額面価値と実質価値に乖離が生じた場合、より実質価値の高い貨幣が流通過程から駆逐され、より実質価値の低い貨幣が流通するという法則。
⇒ やる気のない社員がやる気のある社員を駆逐するという『人事管理の法則』
【ブルックスの法則】……、アメリカ合衆国のソフトウェア技術者フレデリック・ブルックスによって提唱された「遅れているソフトウェアプロジェクトへの要員追加は、プロジェクトをさらに遅らせるだけだ」という、ソフトウェア開発におけるプロジェクトマネジメントに関する基本法則。(なお、ブルックスはIBM のメインフレームである System/360 およびそのオペレーティングシステム OS/360 の開発者として有名)
⇒ プロジェクトは頭数の勝負ではない。能力と情熱をマネージメントする『リーダーシップの法則』
【フックの法則】……17世紀のイギリスの物理学者、ロバート・フックが提唱した力学や物理学における基本法則。金属やバネやゴムの棒は、外からの力を加えないとき固有の長さを持つ。これを自然長といい、これら自然長から伸ばしたり縮めたりして変形させると、元の長さに戻ろうとする力、いわゆる復元力が働くというもの。
⇒ 無謀な収益の拡大や投資は、数年後に必ずそのツケが回ってくる。常に適正な成長が求められているという『経営計画適正の法則』
【因果律】……哲学で古くから言われている「すべての事象は、必ずある原因によって起こり、原因なしには何ごとも起こらない」という原理。原因と結果の法則。未来が過去に影響を及ぼすことができないということ。
⇒ 結果から原因を美化することが多いが、偶然性ではなく必然性が成功の秘訣であるという『経営戦略構築の法則』
【世界観の六合(りくごう)】……世界観とは、哲学に限らず、神話、宗教、文学、美術などの領域でも使われる世界の意味を問うもののことであり、六合とは「東、西、南、北、天、地の六方を指し、宇宙を表わす全ての要素」のこと。また、喜怒哀楽生死の六要素を付け加え、物理的、精神的、両側面から「世界」そのものを指す。
⇒ “理念”、“戦略”、“計画”、“目標”、“管理”、“業務”を指し、組織を動かすための『経営プロセスの六合』
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これ、使えます(^^)d
ちなみに、“原理”とは、事象・活動・運動などを成り立たせる最も基本的な法則。
“原則”とは、ほとんどのものに適用される根本的な法則。
“法則”とは、一定の条件下で、事物の間に成立する普遍的、必然的関係。
のことを言います(^^)d
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【ハインリッヒの法則】……アメリカの損害保険会社にて技術・調査部の副部長をしていたハーバート・ウィリアム・ハインリッヒが1929年に提唱した労働災害における経験則の一つ。1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在するというもの。すなわち、「重傷」以上の災害が1件あったら、その背後には29件の「軽傷」を伴う災害が起こり、300件もの「ヒヤリ・ハット」した(危うく大惨事になる)傷害のない災害が起きていたことになるというもの。
⇒ 1つの成功の裏には、29のチャレンジと300の提案があるという『新規事業成功の法則』
(これ、“防災”の分野でも適用できる基本法則です。これについては稿を改めて、後日、書かせていただきます)
【万有引力の法則】……アイザック・ニュートンが1665年に、地上の引力が月などに対しても同様に働いている可能性があることに気付いたとされる、質量を有するすべてのモノの間に働く引力の法則。
⇒ ニュートンが林檎が落ちるのを見てこの法則に気づいたとされているように、経営も何もしないと業績は落ちるという『事業活動の法則』
【てこの原理】……古代ギリシアの数学者で物理学者であるアルキメデスが発見したとされる物理学の基本法則。てこ(梃子、梃)は、固い棒状のもので、大きなものを少ない力で動かすことが出来る、または、強い力を小さい力に変えることが出来るものである。
⇒ 効率的な経営の基本は、少ない経費で高収益を得るという『選択と集中の原理』
【四色定理】……いかなる地図も、隣接する領域が異なる色になるように塗るには4色あれば十分、という定理。地図を製作する際には国境線を接する国を別の色で塗らなくてはならないので、地図制作業者の間では数百年前から経験的に知られていた定理で、幾多の数学者がその証明を試みたのですが、ことごとくその挑戦をはね除けました。この問題は、長らくグラフ理論における最も有名な未解決問題の1つでした。この問題が解かれたのは1976年のことで、米イリノイ大学の数学者ヴォルフガング・ハーケンとケネス・アッペルが、コンピュータ技術を駆使して、4色で十分だという証明を完成させました。
⇒ 経営は、人・物・金・情報の4つの活用で成り立つという『経営資源活用の定理』
【メトカーフの法則】……アメリカの電気工学者ロバート・メトカーフが1995年に提唱した通信網に関する法則。通信網の価値は利用者数の2乗に比例する。また、通信網の価格は利用者数に比例するというもの。
⇒ 人脈が2倍になれば、その人脈の価値は4倍になるという『ネットワーク拡大の法則』
【ジュールの法則】……1840年代に電流と発熱の関係を研究したイギリスの物理学者ジェームズ・プレスコット・ジュールによって発見された法則。電流によって発生する熱の量は、流れる電流の大きさの2乗と導体の電気抵抗の大きさに比例するというもの。
⇒ 新たに物事を推進する労力は通常の倍ではなく、抵抗勢力の大きさに比例した労力が必要であるという『経営力学の法則』
【メンデルの法則】……当時オーストリアの司祭であったグレゴール・ヨハン・メンデルによって1865年に発表された遺伝に関する法則。劣性遺伝子が優性遺伝子の影響で発現しないこと。このため、親の形質のうち、優性の形質のみが子に現れるという法則。
⇒ 組織のDNAとマーケティングを駆使すれば良い商品が生まれるという『商品開発の法則』
【グレシャムの法則】……16世紀のイギリス国王財政顧問トーマス・グレシャムが、1560年にエリザベス1世に対し進言した内容に由来。「悪貨は良貨を駆逐する」で知られる。貨幣の額面価値と実質価値に乖離が生じた場合、より実質価値の高い貨幣が流通過程から駆逐され、より実質価値の低い貨幣が流通するという法則。
⇒ やる気のない社員がやる気のある社員を駆逐するという『人事管理の法則』
【ブルックスの法則】……、アメリカ合衆国のソフトウェア技術者フレデリック・ブルックスによって提唱された「遅れているソフトウェアプロジェクトへの要員追加は、プロジェクトをさらに遅らせるだけだ」という、ソフトウェア開発におけるプロジェクトマネジメントに関する基本法則。(なお、ブルックスはIBM のメインフレームである System/360 およびそのオペレーティングシステム OS/360 の開発者として有名)
⇒ プロジェクトは頭数の勝負ではない。能力と情熱をマネージメントする『リーダーシップの法則』
【フックの法則】……17世紀のイギリスの物理学者、ロバート・フックが提唱した力学や物理学における基本法則。金属やバネやゴムの棒は、外からの力を加えないとき固有の長さを持つ。これを自然長といい、これら自然長から伸ばしたり縮めたりして変形させると、元の長さに戻ろうとする力、いわゆる復元力が働くというもの。
⇒ 無謀な収益の拡大や投資は、数年後に必ずそのツケが回ってくる。常に適正な成長が求められているという『経営計画適正の法則』
【因果律】……哲学で古くから言われている「すべての事象は、必ずある原因によって起こり、原因なしには何ごとも起こらない」という原理。原因と結果の法則。未来が過去に影響を及ぼすことができないということ。
⇒ 結果から原因を美化することが多いが、偶然性ではなく必然性が成功の秘訣であるという『経営戦略構築の法則』
【世界観の六合(りくごう)】……世界観とは、哲学に限らず、神話、宗教、文学、美術などの領域でも使われる世界の意味を問うもののことであり、六合とは「東、西、南、北、天、地の六方を指し、宇宙を表わす全ての要素」のこと。また、喜怒哀楽生死の六要素を付け加え、物理的、精神的、両側面から「世界」そのものを指す。
⇒ “理念”、“戦略”、“計画”、“目標”、“管理”、“業務”を指し、組織を動かすための『経営プロセスの六合』
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執筆者
株式会社ハレックス
前代表取締役社長
越智正昭
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