2015/04/17
ひまわり8号、まもなく運用開始!
今年の夏から運用が始まる予定の気象庁さんの新しい静止気象観測衛星『ひまわり8号』で、試験的に撮影した動画が昨日、4月16日(木)に一般公開されました。
気象庁HP:ひまわり8号画像サンプルページ
気象庁が公開したのは、太平洋の赤道上空にある『ひまわり8号』が試験的に撮影した動画や画像です。『ひまわり8号』は従来よりセンサーの性能が大幅に向上したことなどから、画像の解像度は4倍になり、撮影する頻度も現在の30分に1回から、2分半に1回と、12倍に向上します。
私もこの動画や画像を見ましたが、先月31日にフィリピンの東の海上にある台風4号を2分半ごとに撮影した画像を連続再生した動画では、台風の動きがより滑らかにはっきりと表示され、勢力を見極めるうえで重要な「台風の目」と呼ばれる中心付近の様子や、積乱雲が次々と湧き、発達しながら移動していく様子などもチョォ~鮮明に捉えられています。これは凄い画像です!
台風は観測機器がほとんど設置されていない南太平洋の海上で誕生し、発達しながら移動してくるため、台風の進路や勢力の予報では、気象衛星が撮影した画像により台風を取り巻く雲の動きから風向きや風速を計算していて、この気象衛星による観測が極めて重要な情報源となっています。このため、『ひまわり8号』の運用開始により、台風の進路や勢力の予報の精度が大幅に向上することが期待されています。また、台風や集中豪雨の際の実況の監視にも活用でき、防災にも大いに役立つと期待されます。
また、『ひまわり8号』は搭載するセンサーの能力が大幅に向上したことに加え、静止気象観測衛星としては初めてカラーでの撮影が可能となります。このため、現在の『ひまわり7号』までの気象衛星の白黒の衛星画像では、雲との区別が難しかった黄砂や噴煙などを詳しく観測できるようになり、今後、影響の出る範囲を予測したり、早めに注意を呼びかけたりするのに役立つと期待されています。
今回、一般公開された画像でも、先月22日の午前9時から午後1時にかけて、朝鮮半島付近を10分ごとに撮影した画像を連続再生した動画では、朝鮮半島の東の海上で、黄砂が風に流されて南側に広がっていく様子がはっきりと分かります。さらに、今年1月に鹿児島県の桜島の噴火を捉えた画像を連続再生した動画では、噴煙が南東の方向へ広がる様子がはっきりと確認できます。
『ひまわり8号』は、観測精度が飛躍的に向上した次世代の気象衛星として世界的にも注目されていて、予報の精度の向上などに繋がると期待されていて、気象庁は最終的な調整を進めたうえで、今年7月頃から運用を始める予定になっています。
世界最高水準のスーパーコンピュータを駆使した数値予報に、レーダー画像解析、さらにはより高精度・高性能な静止気象観測衛星の運用開始…等々、特にここ10年ほどの気象予報を取り巻く技術の進歩には目を見張るものがあります。私達民間気象情報会社の役割は、『ひまわり8号』からの衛星観測データをはじめ気象庁さんが観測したり、予報したデータをしっかり活用して、「しっかり守りたい」「もっと儲けたい」「無駄を省きたい」…といった市場(お客様)の個々のニーズに合うようにさらに付加価値を付けて加工し、ご提供することにあります。
すなわち、極端な表現をさせていただくと、実際、これだけの“宝の山”を活かすも殺すも私達民間気象情報会社の腕1つ…というようなところもあり、大きな責任を感じるところもあり、また、腕が鳴るところも大いにあります。
これは以前にも書かせていただきましたが、これまで弊社ハレックスでは気象庁さんが世界最高水準のスーパーコンピュータを駆使して計算した数値予報データや、レーダー画像解析データといった膨大な量のデータ(しかも、更新頻度が高い)の活用に精力的に取り組んできました。これにより、独自開発したオンラインリアルタイム・ビッグデータ解析処理による詳細なオリジナル気象情報提供サービス「HalexDream!」シリーズの数々のサービスを開発し、既に様々な分野の多くのお客様でご活用いただいております。また、降雨レーダで観測された降雨量をコンピュータで自動監視し、気象災害を未然に防ぐためのアラートを出す仕組みも開発し、ローンチカスタマーである京浜急行電鉄様(防災さきもりRailways)をはじめ、昨年度は某地方自治体様でも導入していただいております。
ご利用いただいているお客様からは「これまでありそうでなかったサービス!」と、高いご評価をいただいております。
HalexDream!
防災さきもりRailways
スーパーコンピュータを駆使した数値予報データや、降雨レーダーの画像解析データの活用に関してもこれまで誰も手掛けてこなかった分野だけにまだまだやるべきことがいっぱい残っていて、既に計画中の開発も進行中ではありますが、今年度は『ひまわり8号』の運用が開始されることから、これに加えて衛星画像データの画像解析にも積極的に取り組んでいきたいと考えています。
正直、ITエンジニアとして腕が鳴っています。ITエンジニアとして、そして気象に関わる者として、こんなワクワクすることはありません。弊社ハレックスの今後にご期待、ご注目ください。
気象庁HP:ひまわり8号画像サンプルページ
気象庁が公開したのは、太平洋の赤道上空にある『ひまわり8号』が試験的に撮影した動画や画像です。『ひまわり8号』は従来よりセンサーの性能が大幅に向上したことなどから、画像の解像度は4倍になり、撮影する頻度も現在の30分に1回から、2分半に1回と、12倍に向上します。
私もこの動画や画像を見ましたが、先月31日にフィリピンの東の海上にある台風4号を2分半ごとに撮影した画像を連続再生した動画では、台風の動きがより滑らかにはっきりと表示され、勢力を見極めるうえで重要な「台風の目」と呼ばれる中心付近の様子や、積乱雲が次々と湧き、発達しながら移動していく様子などもチョォ~鮮明に捉えられています。これは凄い画像です!
台風は観測機器がほとんど設置されていない南太平洋の海上で誕生し、発達しながら移動してくるため、台風の進路や勢力の予報では、気象衛星が撮影した画像により台風を取り巻く雲の動きから風向きや風速を計算していて、この気象衛星による観測が極めて重要な情報源となっています。このため、『ひまわり8号』の運用開始により、台風の進路や勢力の予報の精度が大幅に向上することが期待されています。また、台風や集中豪雨の際の実況の監視にも活用でき、防災にも大いに役立つと期待されます。
また、『ひまわり8号』は搭載するセンサーの能力が大幅に向上したことに加え、静止気象観測衛星としては初めてカラーでの撮影が可能となります。このため、現在の『ひまわり7号』までの気象衛星の白黒の衛星画像では、雲との区別が難しかった黄砂や噴煙などを詳しく観測できるようになり、今後、影響の出る範囲を予測したり、早めに注意を呼びかけたりするのに役立つと期待されています。
今回、一般公開された画像でも、先月22日の午前9時から午後1時にかけて、朝鮮半島付近を10分ごとに撮影した画像を連続再生した動画では、朝鮮半島の東の海上で、黄砂が風に流されて南側に広がっていく様子がはっきりと分かります。さらに、今年1月に鹿児島県の桜島の噴火を捉えた画像を連続再生した動画では、噴煙が南東の方向へ広がる様子がはっきりと確認できます。
『ひまわり8号』は、観測精度が飛躍的に向上した次世代の気象衛星として世界的にも注目されていて、予報の精度の向上などに繋がると期待されていて、気象庁は最終的な調整を進めたうえで、今年7月頃から運用を始める予定になっています。
世界最高水準のスーパーコンピュータを駆使した数値予報に、レーダー画像解析、さらにはより高精度・高性能な静止気象観測衛星の運用開始…等々、特にここ10年ほどの気象予報を取り巻く技術の進歩には目を見張るものがあります。私達民間気象情報会社の役割は、『ひまわり8号』からの衛星観測データをはじめ気象庁さんが観測したり、予報したデータをしっかり活用して、「しっかり守りたい」「もっと儲けたい」「無駄を省きたい」…といった市場(お客様)の個々のニーズに合うようにさらに付加価値を付けて加工し、ご提供することにあります。
すなわち、極端な表現をさせていただくと、実際、これだけの“宝の山”を活かすも殺すも私達民間気象情報会社の腕1つ…というようなところもあり、大きな責任を感じるところもあり、また、腕が鳴るところも大いにあります。
これは以前にも書かせていただきましたが、これまで弊社ハレックスでは気象庁さんが世界最高水準のスーパーコンピュータを駆使して計算した数値予報データや、レーダー画像解析データといった膨大な量のデータ(しかも、更新頻度が高い)の活用に精力的に取り組んできました。これにより、独自開発したオンラインリアルタイム・ビッグデータ解析処理による詳細なオリジナル気象情報提供サービス「HalexDream!」シリーズの数々のサービスを開発し、既に様々な分野の多くのお客様でご活用いただいております。また、降雨レーダで観測された降雨量をコンピュータで自動監視し、気象災害を未然に防ぐためのアラートを出す仕組みも開発し、ローンチカスタマーである京浜急行電鉄様(防災さきもりRailways)をはじめ、昨年度は某地方自治体様でも導入していただいております。
ご利用いただいているお客様からは「これまでありそうでなかったサービス!」と、高いご評価をいただいております。
HalexDream!
防災さきもりRailways
スーパーコンピュータを駆使した数値予報データや、降雨レーダーの画像解析データの活用に関してもこれまで誰も手掛けてこなかった分野だけにまだまだやるべきことがいっぱい残っていて、既に計画中の開発も進行中ではありますが、今年度は『ひまわり8号』の運用が開始されることから、これに加えて衛星画像データの画像解析にも積極的に取り組んでいきたいと考えています。
正直、ITエンジニアとして腕が鳴っています。ITエンジニアとして、そして気象に関わる者として、こんなワクワクすることはありません。弊社ハレックスの今後にご期待、ご注目ください。
執筆者
株式会社ハレックス
前代表取締役社長
越智正昭
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