2016/02/22
初クラシックコンサート
2月7日(日)、ご招待券をいただいたので、渋谷のNHKホールで開催されたNHK交響楽団(N響)の定期演奏会を妻と二人で聴きに行ってきました。
恥ずかしながら、私はクラシックの正式な(本格的な)コンサートを聴きに行くのは、実は初めての経験でした。フォークソング系を中心に音楽は好きで、いろいろとコンサートやライブを聴きに行っているのですが、クラシックだけは敷居が高くて、思い返してみると、本格的なコンサートを聴きに行くのは60年の人生でこれが初めてのことでした。
私は還暦を迎えるにあたり、人間性にもっと幅を持たさないといけないと思い、昨年から『食わず嫌い克服シリーズ』というものをやっていて、この1年、いろいろと人生初めてのことに精力的に挑戦してきたのですが、その意味ではこのN響のコンサートもその一環、しかもコンサートの翌週の13日に還暦の誕生日を迎えたことから、一連の『食わず嫌い克服シリーズ』のとりあえずの〆のイベントになりました。
初めて聴いたクラシックのコンサートでしたが、素晴らしいの一言で、妻と二人、感激してしまいました。『食わず嫌い克服シリーズ』の一環と書きましたが、なぜもっと若いうちからクラシック音楽に親しまなかったのかと、今は後悔しているくらいです。席も2階席の真正面、前から4列目と最高の席で、さすがNHKホール、音響効果も抜群。ホントこの上ない至福の時を送ることが出来ました。
N響のこの日の演奏曲目は、グスタフ・マーラー作曲の歌曲『亡き子をしのぶ歌』と、アントン・ブルックナー作曲の『交響曲第5番 変ロ長調(ノヴァーク版)』。指揮は昨年(2015年)9月にN響の首席指揮者に就任したばかりのパーヴォ・ヤルヴィでした。
パンフレットによると、N響首席指揮者のパーヴォ・ヤルヴィは、1962年、当時まだソ連に属していたエストニア共和国の首都タリンの出身(現在はアメリカ合衆国国籍)。父はかつてN響で指揮をふったこともある名指揮者ネーメ・ヤルヴィで、タリンの音楽学校で指揮と打楽器を学んだ後、渡米してカーティス音楽院で研鑽を積み、ロサンゼルス・フィルハーモニックの指揮者コースではレナード・バーンスタインにも師事したのだとか。パーヴォ・ヤルヴィや名指揮者ネーメ・ヤルヴィの息子と言われてもまったく分かりませんが、さすがにこれまでクラシック音楽に興味のなかった私でも、名指揮者レナード・バーンスタインの名前は知っています。スウェーデンのマルメ交響楽団の首席指揮者、ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者、シンシナティ交響楽団の音楽監督、フランクフルト放送交響楽団の首席指揮者などを歴任し、前述のように2015年9月にNHK交響楽団の首席指揮者に就任しました。現在55歳、まさに指揮者として脂が乗りきっている時で、世界を股にかけて活躍している現代を代表する指揮者なのだそうです。表現力豊かな音楽性と抜群の式テクニックの持ち主と書かれています。
マーラー作曲の歌曲『亡き子をしのぶ歌』の独唱者はマティアス・ゲルネ。これもパンフレットによると、マティアス・ゲルネはドイツ歌曲とドイツ・オペラの両方で、今、最も高く評価されているバリトン歌手だそうで、美声に加えて、表現の深さにも定評があるのだとか。1967年、当時は東ドイツに属していたワイマールの生まれ。現在48歳。マティアス・ゲルネも数々の舞台をこなし、バリトン歌手として脂が乗りきっているところのようです。
パーヴォ・ヤルヴィとマティアス・ゲルネ、脂が乗りきっている2人の共演ということなので、クラシック初心者としても期待ができそうでした。
N響のこの日の演奏曲目は、グスタフ・マーラー作曲の歌曲『亡き子をしのぶ歌』と、アントン・ブルックナー作曲の『交響曲第5番 変ロ長調(ノヴァーク版)』ということは前述のとおりなのですが、恥ずかしながらクラシック初心者の私はどちらも初めて聴く楽曲です。作曲家マーラーの名前は聞いたことがあるようなないような…ってところがあるのですが、ブルックナーに関しては初めて聞く名前でした。
グスタフ・マーラーは1860年-1911年)は、主にオーストリアのウィーンで活躍した作曲家・指揮者で、交響曲と歌曲の大家として知られているそうです。
一方、ヨーゼフ・アントン・ブルックナー(1824年-1896年) はオーストリアの作曲家、オルガニストで、交響曲と宗教音楽の大家として知られているのだそうです。
マーラーもブルックナーも共にウィーンを中心に活動した交響曲の作曲家で、17歳でウィーン大学で学んだマーラーは、ブルックナーによる和声学の講義を受けたのだそうです。師匠と弟子というような関係ではなかったようですが、先輩と後輩として36歳の年の差を越えて深い交流があったようです。こういう関係で、今回のN響の定期演奏会もそうですが、マーラーとブルックナーの楽曲は組み合わせて演奏されることが多いのだそうです。
このようなN響が演奏するグスタフ・マーラー作曲の歌曲『亡き子をしのぶ歌』も、アントン・ブルックナー作曲の『交響曲第5番 変ロ長調(ノヴァーク版)』も実に素晴らしい演奏でした。私はクラシック初心者なので、この素晴らしさをうまく表現できないのがもどかしく思います。ただ言えることは、聴き終わって家路につく間もブルックナーの交響曲第5番 変ロ長調の第4楽章の第3主題が頭の中でリフレインしていました(^^)d
招待券をいただいた方には、感謝感謝です。次は、チケットを購入して、N響の演奏会を聴きに行きたいと思っております。
そうそう、『永遠の0』や『海賊と呼ばれた男』を書かれた小説家の百田尚樹さんが書かれた『至高の音楽 クラシック永遠の名曲』をさっそく買っちゃいました(^^)v
【追記1】
この1年、精力的に進めてきた『食わず嫌い克服シリーズ』、歌舞伎を観に行ったり、ミュージカルを観に行ったり、男性ファションショーに行ったり…いろいろと人生初に挑戦してきましたが、なんだか世の中の見方が広がった感じがしています。私は「判断を誤らせる一番の要因は“先入観”」だと以前から思っていました。食わず嫌いも、もともとは自分の中における勝手な“先入観”から生まれるものだと思っています。『食わず嫌い克服シリーズ』はこの“先入観”を一度取り払ってみるもので、見えてくる世界が広がり、自分が成長するような感じがします。なので、『食わず嫌い克服シリーズ』は今後も続けたいと思っています。皆さんもご自身の『食わず嫌い克服シリーズ』をやられてみたらいかがでしょう。世界が広がります(^^)d
【追記2】
N響の定期演奏会を聴き終えて家路についている電車の車内で、妻が私の耳元で囁いたのは「パパ、さすがにクラシックのコンサートは聴きに来ている人が違ったわ。周囲は上品で凄い人ばっかりだったよね。着ている服からして違う。本当のセレブって、ああいう人達のことを言うのよね。刺激を受けたわぁ~」
まさにそういう感じがしました。ちなみに私達のすぐ後ろの席で聴いておられたのは、2012年に行われたロンドンオリンピックの馬場馬術競技に71歳で出場なさった法華津(ほけつ)寛さんでした。さすがに周囲にオーラを発しておられました。
執筆者
株式会社ハレックス
前代表取締役社長
越智正昭
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