2016/02/24
天体観測衛星「ひとみ」打ち上げ成功
またまた日本のエンジニア、そして自然環境に関わる者にとって、嬉しいニュースが流れていました。
『天体観測衛星の打ち上げ成功 「ひとみ」と命名』
ブラックホールなど宇宙の謎に迫る日本の新しい天体観測衛星が17日午後5時45分、鹿児島県の種子島宇宙センターからH2Aロケット30号機で打ち上げられ、打ち上げは成功しました。JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、これまで「アストロH」と呼んでいた衛星の名前を17日夜、新たに「ひとみ」と命名しました。
新しい天体観測衛星を載せたH2Aロケット30号機は、1段目のメインエンジンに点火したあと、2本の補助ロケットにも点火し、午後5時45分、轟音とともに発射台を離れました。そして、燃焼を終えた補助ロケットや1段目のエンジンを次々に切り離したあと、2段目のエンジンで飛行を続け、打ち上げのおよそ14分後、高度579km付近で衛星を予定どおり地球に回る軌道に投入し、打ち上げは成功しました。
JAXAでは、衛星側と通信を行って異常がないことを確認し、これまで「アストロH」と呼んでいた衛星の名前を17日夜、新たに「ひとみ」と命名しました。JAXAは、「ひとみ」と名付けた理由について、宇宙を見る新しい目として様々な発見を期待したいという思いを込めたとしています。
「ひとみ」は、「宇宙の天文台」ともいえる衛星で、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が、NASA(アメリカ航空宇宙局)などと協力して開発しました。地球上では大気に吸収されて観測できない「エックス線」を、これまでより最大100倍高い感度で捉えることができ、ブラックホールの成り立ちなど宇宙の謎の解明に繋がると期待されています。
「ひとみ」は今後、試験観測を行って、順調にいけば、今年11月頃から本格的な観測を始めることになっています。
(NHKニュース&スポーツ 02/17 20:19)
これは素晴らしいことですね。エックス線(X線)とは波長が1pm~10nm程度の電磁波のことを言います。発見者であるヴィルヘルム・レントゲンの名をとってレントゲン線と呼ばれる事もあり、放射線の一種で、X線撮影、回折現象を利用した結晶構造の解析などに用いられています。
ちなみに、pm(ピコメートル:Picometre)とは国際単位系の長さの単位のことで、1pm=0.000000000001m(1兆分の1メートル)。同じくnm(ナノメートル:nanometre)は1nm=0.000000001m(10億分の1メートル)です。
同じ理系でもコンピュータのシステムエンジニアの私にはよくはわかりませんが、エックス線の観測では、人の目で見える宇宙の姿とは全く違う姿を捉えることができのではないか…と期待されているのだそうです。
エックス線は天体の活動の活発な部分から多く出ることが分かっていて、一様に光っているように見える太陽であっても、エックス線で観測すると高温のガスであるコロナが太陽を取り囲んでいる様子や表面で活発に活動している場所が分かるのだとか。このため、宇宙空間でもブラックホールのように極めて強い重力を持つ天体や星の爆発や衝突など高いエネルギーが出ている場所を特定することができるのだそうです。
また、物質を構成する元素はそれぞれ特有のエネルギーのエックス線を出すことから、詳しく分析することで天体にどのような元素があるのか調べることができるのだそうです。ふむふむ、へぇ~~ぇ…(^.^)
今回打ち上げられた天体観測衛星「ひとみチャン」は、エックス線のエネルギーをこれまでより最大100倍の感度で観測できるため、ブラックホールや星の周辺にある物質がどのような動きをしているかを明らかにすることによって、ブラックホールなどの天体の成り立ちの解明につながると期待されているそうです。
また、あのアインシュタインがおよそ100年前に「一般相対性理論」の中で提唱した現象の1つ、重力が強い天体の動きに伴う宇宙空間の「ゆがみ」が波となって伝わる現象、いわゆる「重力波」をアメリカを中心とした国際研究チームが直接観測したことを受けて、天文学者の間では、「重力波」の観測と、天体観測衛星「ひとみチャン」による観測とを連係させることで、ブラックホールなど宇宙の謎に迫る研究がさらに加速するのではないかと期待が高まっているのだそうです。
そりゃあ凄い! あのブラックホールの謎が私が生きているうちち解き明かされるかもしれない!…と思うと、めちゃめちゃワクワクしてきませんか o(^o^)o
また、我が国日本が誇る国産主力ロケット「H2A」は、今回の打ち上げで30回目の節目を迎え、成功率は96.7%となって世界でも信頼性の高いロケットに位置づけられることになったのだそうです。「H2A」ロケットは、日本で初めての純国産の大型ロケット「H2」を発展させる形で開発され、2001年に1号機が打ち上げられました。これまでの失敗は1回だけで、2003年に打ち上げられた6号機が、補助ロケットを切り離せず、計画どおりに飛行できなくなったことから地上からの信号で破壊されました。
「H2A」は、取り扱いが難しいものの大きな推進力が得られる液体水素を1段目と2段目のロケットの推進燃料として利用していますが、これまでに1段目と2段目のエンジンでトラブルが起きたことはありません。「H2A」はこれで24回連続での成功となり、この10年以上、失敗がないことになります。成功率は96.7%となって、世界のロケットの信頼性の目安が95%とされるなかで、特に信頼性の高いロケットとして位置付けられることになりました。
素晴らしい!! さすがは大東亜戦争で大活躍して世界を震撼とさせた名戦闘機・零式艦上戦闘機(ゼロ戦)を開発した三菱重工業さんです。日本の航空宇宙工学の先進性を、広く世界中にアピールしていただきました。ちなみに、「H2A」ロケットを開発しているのは三菱重工業さんです。
分野はまるで異なりますが、同じエンジニアとして、さすがは技術大国・日本だと誇らしくなってきます(^.^)
頑張ろうニッポン!p(^-^)q
今こそ『理系の逆襲!』です(^^)d
『天体観測衛星の打ち上げ成功 「ひとみ」と命名』
ブラックホールなど宇宙の謎に迫る日本の新しい天体観測衛星が17日午後5時45分、鹿児島県の種子島宇宙センターからH2Aロケット30号機で打ち上げられ、打ち上げは成功しました。JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、これまで「アストロH」と呼んでいた衛星の名前を17日夜、新たに「ひとみ」と命名しました。
新しい天体観測衛星を載せたH2Aロケット30号機は、1段目のメインエンジンに点火したあと、2本の補助ロケットにも点火し、午後5時45分、轟音とともに発射台を離れました。そして、燃焼を終えた補助ロケットや1段目のエンジンを次々に切り離したあと、2段目のエンジンで飛行を続け、打ち上げのおよそ14分後、高度579km付近で衛星を予定どおり地球に回る軌道に投入し、打ち上げは成功しました。
JAXAでは、衛星側と通信を行って異常がないことを確認し、これまで「アストロH」と呼んでいた衛星の名前を17日夜、新たに「ひとみ」と命名しました。JAXAは、「ひとみ」と名付けた理由について、宇宙を見る新しい目として様々な発見を期待したいという思いを込めたとしています。
「ひとみ」は、「宇宙の天文台」ともいえる衛星で、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が、NASA(アメリカ航空宇宙局)などと協力して開発しました。地球上では大気に吸収されて観測できない「エックス線」を、これまでより最大100倍高い感度で捉えることができ、ブラックホールの成り立ちなど宇宙の謎の解明に繋がると期待されています。
「ひとみ」は今後、試験観測を行って、順調にいけば、今年11月頃から本格的な観測を始めることになっています。
(NHKニュース&スポーツ 02/17 20:19)
これは素晴らしいことですね。エックス線(X線)とは波長が1pm~10nm程度の電磁波のことを言います。発見者であるヴィルヘルム・レントゲンの名をとってレントゲン線と呼ばれる事もあり、放射線の一種で、X線撮影、回折現象を利用した結晶構造の解析などに用いられています。
ちなみに、pm(ピコメートル:Picometre)とは国際単位系の長さの単位のことで、1pm=0.000000000001m(1兆分の1メートル)。同じくnm(ナノメートル:nanometre)は1nm=0.000000001m(10億分の1メートル)です。
同じ理系でもコンピュータのシステムエンジニアの私にはよくはわかりませんが、エックス線の観測では、人の目で見える宇宙の姿とは全く違う姿を捉えることができのではないか…と期待されているのだそうです。
エックス線は天体の活動の活発な部分から多く出ることが分かっていて、一様に光っているように見える太陽であっても、エックス線で観測すると高温のガスであるコロナが太陽を取り囲んでいる様子や表面で活発に活動している場所が分かるのだとか。このため、宇宙空間でもブラックホールのように極めて強い重力を持つ天体や星の爆発や衝突など高いエネルギーが出ている場所を特定することができるのだそうです。
また、物質を構成する元素はそれぞれ特有のエネルギーのエックス線を出すことから、詳しく分析することで天体にどのような元素があるのか調べることができるのだそうです。ふむふむ、へぇ~~ぇ…(^.^)
今回打ち上げられた天体観測衛星「ひとみチャン」は、エックス線のエネルギーをこれまでより最大100倍の感度で観測できるため、ブラックホールや星の周辺にある物質がどのような動きをしているかを明らかにすることによって、ブラックホールなどの天体の成り立ちの解明につながると期待されているそうです。
また、あのアインシュタインがおよそ100年前に「一般相対性理論」の中で提唱した現象の1つ、重力が強い天体の動きに伴う宇宙空間の「ゆがみ」が波となって伝わる現象、いわゆる「重力波」をアメリカを中心とした国際研究チームが直接観測したことを受けて、天文学者の間では、「重力波」の観測と、天体観測衛星「ひとみチャン」による観測とを連係させることで、ブラックホールなど宇宙の謎に迫る研究がさらに加速するのではないかと期待が高まっているのだそうです。
そりゃあ凄い! あのブラックホールの謎が私が生きているうちち解き明かされるかもしれない!…と思うと、めちゃめちゃワクワクしてきませんか o(^o^)o
また、我が国日本が誇る国産主力ロケット「H2A」は、今回の打ち上げで30回目の節目を迎え、成功率は96.7%となって世界でも信頼性の高いロケットに位置づけられることになったのだそうです。「H2A」ロケットは、日本で初めての純国産の大型ロケット「H2」を発展させる形で開発され、2001年に1号機が打ち上げられました。これまでの失敗は1回だけで、2003年に打ち上げられた6号機が、補助ロケットを切り離せず、計画どおりに飛行できなくなったことから地上からの信号で破壊されました。
「H2A」は、取り扱いが難しいものの大きな推進力が得られる液体水素を1段目と2段目のロケットの推進燃料として利用していますが、これまでに1段目と2段目のエンジンでトラブルが起きたことはありません。「H2A」はこれで24回連続での成功となり、この10年以上、失敗がないことになります。成功率は96.7%となって、世界のロケットの信頼性の目安が95%とされるなかで、特に信頼性の高いロケットとして位置付けられることになりました。
素晴らしい!! さすがは大東亜戦争で大活躍して世界を震撼とさせた名戦闘機・零式艦上戦闘機(ゼロ戦)を開発した三菱重工業さんです。日本の航空宇宙工学の先進性を、広く世界中にアピールしていただきました。ちなみに、「H2A」ロケットを開発しているのは三菱重工業さんです。
分野はまるで異なりますが、同じエンジニアとして、さすがは技術大国・日本だと誇らしくなってきます(^.^)
頑張ろうニッポン!p(^-^)q
今こそ『理系の逆襲!』です(^^)d
執筆者
株式会社ハレックス
前代表取締役社長
越智正昭
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